KAC20223 史上最悪のポコメチン

ちょせ

食らえ!これが俺のポコメチン!

かつて世界を恐怖に陥れたフェツイという国があった


それを打ち倒し


世界を救った救世主がいた


その救世主は閃光のポコメチンと呼ばれていた




ーここは最強のポコメチンになるべく目指した少年少女が集まる学園都市ー


ポココロニー


今年もまた、新たなるポコメチンを手に入れるべく集まってくる


その中に、白い髪の少年が居た


名を、キヨカズと言う



「へっ、俺が最強のポコメチンになって見せるぜ!」


「はぁ、うるっさ。アンタねー、いつも気合いばかりでなんもしてないじゃん」


「ミチコ……お前……」


「な、何よ…」


「あんまり胸育ってねーな?」


ミチコの顔がかぁーっと赤くなる

そして右手を振り上げてー振り抜いた!


「ぐぼぁー!」


「こんのカス野郎!キヨカス!いきなりセクハラとは死にたいみたいね!」


吹き飛びながら、キヨカズは学園に来たと言う実感をヒシヒシと感じていたのだった……





ポコメチンーそれは力。純粋で美しい力だ


また、素晴らしき栄光の称号としても用いられる


「はっ!おれのポコメチンはもうガッチガチだぜ!ケンジ!残念だがお前はもうここまでだ」



「はぁ…それが学年1位の僕に、学年1919位の君が言うセリフかい?」



「うるせぇ!食らえ!硬くなったおれのポコメチン!」


キヨカズのポコメチンがケンジに迫る!

だが


「ゲイがないね、君も……柔のポコメチン!」


「な、なにィ!おれのポコメチンがふにゃふにゃに!」


「また来週、出直して来なよ、キヨカス君」


「くそお!キヨカスって言うなあああ!」



キヨカズは弱かった。だが、諦めなかったのだ。

そして修行に修行を重ねた半年後ー


ついに、敵が責めてきたのだ


「ばかな!僕の柔のポコメチンが!」


「ケンジがやられた!みんな、一時退避だー!」


戦況は思わしくなかった

教師は皆、やられてしまった。

学年1位のケンジも、ついに


しかしキヨカズは諦めてなかったのだ


「明日、俺が全てを終わらせる……」


決意を胸に、キヨカズは立ち上がる


「ね、キヨカズ、これ……欲しがってたやつ……時間かかっちゃったけど、あげるね」


ミチコはキヨカズに手を重ねる

それを見たキヨカズは


「ミチコ、おまえ、これもしかして」


「うん……私の陰毛、入れてあるの……私にはこれくらいしか出来ないから……お守り、大事にしてよね」


そう言って涙ながらに駆け出すミチコ


「ミチコ……なんで陰毛でお守り編んでるんだよ……お前の陰毛が、無くなっちまうじゃねえか……」


キヨカズはお守りを握りしめて決意する


おれが全てを終わらせてやると!





「アアアあ!目覚めろ、俺の第六感!ポコメチーーン!」


キィーーン!

ドゴオオオオオン!


「そんな馬鹿な!金色のポコメチンだと!」


全てを脱ぎ捨てたキヨカズはついに、黄金のポコメチンに目覚める!


「ふう、感じるぜ!全ての感覚が研ぎ澄まされてるようだ…」


「くっ、虚仮威しを!」


圧倒的な力、それ故に優位に立ったハズだった

しかし、キヨカズの顔色が変わる


「なっ!?な、なんでだ……なんでだよミチコ!なんでお前が!」


ピクリと、動きが止まる


「な、なんのことだ」


「おめえ、ミチコだろ!?だってよ……そんなよ……下の毛がねえじゃねえか!お前、ミチコだろうがあ!」


仮面の下から、涙が流れる……



「そっか、さすがだね……キヨカズ……わかっちゃうんだ……わたし、こんなにかわっちゃったのに……」


「分かるに決まってんだろ!だって毛がねえんだから!お前の毛は今俺が……大切に持ってんだからよお」


そう言ってお守りを取り出し、握りしめるキヨカズ


それを見たミチコは


「ごめんね、キヨカス……」


そう言って、ミチコは力尽きた


「ミチコおおおお!!」


「わたしね……ミチコって、満子って書くの……だから子供の頃、酷いあだ名を……」


倒れるミチコを抱きしめ、キヨカズは吠える


「言うな!それ以上、言うなミチコ!」


「優しいね、キヨカス……、マンコってあだ名で呼ばれてたんだ。意味を知った時、わたし絶望して……だから世界を滅ぼしてやろうと」


「違う、違うんだミチコ……」


「あ、もう見えない……キヨカス、そこに居る?でもね、わたし、あなたに会えて……幸せだった……の……」


がくりと項垂れるミチコを抱きしめてキヨカズは叫んだ


「おれはキヨカズだ!キヨカスじゃねえんだよ……カスじゃなくて、カズなんだああああ!」


キヨカズの咆哮が、街に響き渡った


その時、一羽の鳥が飛び立ったと言う


キヨカズにはそれがミチコの生まれ変わった姿なんだと思った


「ああ、だって……下の毛がなかったからな……」



黄金のポコメチンを手に入れたキヨカズはそのままの勢いで、世界を救った


そして、最強のポコメチンとして名を残したのである。

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

KAC20223 史上最悪のポコメチン ちょせ @chose

★で称える

この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。

カクヨムを、もっと楽しもう

この小説のおすすめレビューを見る

この小説のタグ