たかが詩じゃないか

詩音 悠

『蒼い陽炎』

何気ない毎日だから 

人生は素敵だと

君が言ってた言葉だね

それぞれに何か背負って 

誰でもが生きてると

君と出逢って知ったんだ

あゝ 時を超えて抱きしめたいよ

昨日と違う色に空が染まっても

都会の風は渇いていても

心の瞳が少し潤んだ

あゝ 君の笑顔は蒼い月影のよう



空の果て見上げていたら 

流れ星きらめいて

君の哀しみ見たようで

幸せの意味をなくして 

さまよって生きていた

あの頃僕もそうだった


あゝ 誰のために生きるのかさえ

わからず過ぎる時を持て余していた

都会の風は冷たいけれど 

瞬きもせずに見つめてくれた

あゝ 君は優しい蒼い大空のよう



哀しみの中で生まれた 

愛だとは知っていた

君が教えてくれたんだ

うれしさに胸を詰まらせ 

淋し気に微笑んで

時間の波間を漂った


あゝ 君を失くす予感に怯え

季節は冷たい笑み浮かべています

都会の風は気怠く重い 

明日を探してまた歩きだす

あゝ 君は移ろう蒼い陽炎のよう

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

たかが詩じゃないか 詩音 悠 @special12

★で称える

この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。

フォローしてこの作品の続きを読もう

この小説のおすすめレビューを見る