3ズルズル……
うむ。ここは説明が必要だろうな。してやろう。
『エターナルラブリン』は、人生――。
……もう少し別の言い方をすれば、コンピューターゲームの名称である。ジャンルは恋愛シミュレーション。
プレイヤーは『僕』という男の主人公になり、大学に通いながら、周りの人物たちと交流を深めていく。
時折、誰かと行動を共にしなければならないイベントが発生する。このときパートナーとなるのは女性キャラで、十人の中から選べる。
さらに、選んだパートナーにどんな言葉を掛けるか選択できるようになっていて、選択肢によりそのキャラとの親密具合が変わってくる。
ラブリンメーターがMAXの状態で最後のイベントを終えられれば、主人公とそのパートナーは……。
おっと、ここからは製品を買って楽しんでくれたまえ。ただし、諸兄が十八歳未満の場合は購入できないぞ。
とにかく、『エターナルラブリン』は素晴らしいゲームだ。パートナーにできるキャラは十人もいて、必ず好きなタイプが見つかる。
さらにすごいのは、全員のラブリンメーターをMAXにできること。
全員をMAXにすると、所謂『ハーレム状態』になる。
つまり、十人のラブメイトに『無双』できるのだ。あんなことやこんなことも……。ふおぉぉぉっ、小生、考えただけで昇天しそうであります!
しかし、全員をMAXにするためには相当やり込まなければならない。具体的に言うなら、二百時間はプレイする必要があるだろう。
細野氏は、それをやり遂げた。
これでこそ小生の真友である。まさにネ申……ああ、縦書きで読んでいる諸兄は申し訳ない。
「うおおおー、細野氏すげー! 俺も頑張ろう」
太田氏は、頬の肉をだるだるさせて興奮気味に言った。その横で、小生も拳をぐっと握りしめる。
「うむ。小生も今日は徹夜する勢いでやり込む所存!」
そこで、我々三人は互いの手を重ね合わせた。
「「「我らゲーオタ三連星! 『エターナルラブリン』は、人生。――三次元の女に、興味なし!」」」
これこそが我々の決め台詞。本日も互いの絆を確かめ合った。実に爽快であります!
……こら、そこ。キモオタと言うべからず。
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