バイト先の清楚な後輩と付き合ったら実はクラスの人気者ギャルだった。

さくぱん

第1話告白

いつものバイト中のこと、高校入学と同時に初めてはや1年規模は大きくないが仕事帰りの方々で賑わう居酒屋で俺は働いていた。


「お待たせしましたー!生2丁と唐揚げです。」


現在の時刻は午後8時、高校生がバイトできる時間のうちで最も繁盛する時間だ。店はお客さんの声や店員の掛け声で賑やかな雰囲気となっている。


「魁聖くーん!こっち生追加よろー!」


そう言って声をかけるのはうちの常連さんである近くの大学に通う女子大生だ。


「はいはーいでも飲みすぎないようにねーついでにお冷も持ってくからちゃんと飲んでね」

「おっ気が利くねぇそういうのはポイント高いぞぉー」

「はいはいありがとはい、お待ちー!」

「おーせんきゅー!それよりこの後お姉さんと遊びに行かない?近くにいい感じのバーがあるんだー」

「いや行かないよ!おれまだ未成年だぞ」

「ちぇーじゃあ今度は普通に遊び行こうね」

「機会があったらね」

「魁聖くーんちょっといいかな?」

「呼ばれたっぽいんでいきますね」

「はいはーい頑張ってねー」


厨房から店長の声が聞こえたのでその場から離脱する。


「どうしたんですか店長」

「魁聖くんってたしか今日9時あがりだったよね?」

「そうですけどどうかしましたか?」

「実は9時からの子がもう来たみたいで早めに入れるらしいから陽菜ちゃんと早上がりしないかなって」

「なるほど分かりました清水さんにも伝えときますね」

「ありがとねーじゃあよろしく」


時間は8時半だけど早く帰れるのは嬉しいから早速清水さんに伝えに行こう。

清水さんとは、高校一年の冬休みからこの店で働いている俺の初の後輩だ。

年齢は同じだがバイトでは俺が先輩なので仕事を教えたり、何かとかかわることが多い。


「おーい清水さ....「ねー君高校生でしょ?可愛いね」「あの....やめてください」

「別に何もしてないっしょ?それよかLINE教えてよ」

「はぁ」


俺は大きくため息を着く。おそらく大学生だろうか、アルコールが回って気が大きくなっているらしく、清水さんにしつこく迫り腕を掴んでいた。


「あの..すいません」

「ア゙ぁ?」

「彼女嫌がってるみたいなんで離してもらっていいですか?」


俺は男性の腕をつかみながら清水さんを後ろに隠して、話しかけた。


「おまえには関係ねぇだろ黙ってろよ」

「うちの従業員ですしそれにここはそういう店じゃないんで」


そういって俺は腕をつかむ手に力を入れる。


「ちっ」


男は舌打をして店を出た。男が店を出るのを見送って清水さんに話しかける。


「清水さん大丈夫だった?けがしてない?」

「はいありがとうございます。断ったんですけど離してくれなくて...」

「酒に酔ってる人が多いからたまにああいう人がいるから絡まれたときは直ぐに人を呼んでね」

「わかりました。さっき名前を呼ばれた気が知ったんですけどどうかされたんですか?」

「ああそうだった、店長が今日は二人とも早上がりしてもいいって」


ナンパのせいで忘れていた店長からの伝言を伝える。


「そうなんですね、そしたら...きょ、今日はいっしょにかえりませんか?」

「もちろんいいよ着替えて裏で待ってるね」

「はい!」


俺と清水さんは終わりの時間が被ったときよく一緒に帰っている。

夜道に一人が不安だろうし家の方向も同じなのでわざわざ別々に変える必要もないからだ。それに出会ってまだ数か月ではあるが俺は彼女に行為を抱いている。思いやりがあり優しい性格であるが、それ以上に帰り道などでたまに見せる笑顔が魅力的でこの子の笑顔をずっと見ていたいと思うようになった。まだ気持ちを伝える勇気はないが、この帰り道でもっと中を深めていきたいと思っている。


「お待たせしました。」

「大丈夫だよそんなに待ってないから。それじゃあいこうか」


二人で並んで今日のバイトや学校など一日の話をする清水さんの高校は知らないし俺の学校も教えていないが家が近くのことから高校も近いと思っている。


「御崎先輩今日は本当にありがとうございました。あ、あのすごくかっこよかったです!」

「あ、ありがとう何はともあれ無事でよかったよ。」

「えっと先輩...付き合ってる人とかいますか?」

「い、いやいないけどどうして?」

「えっとあのその...]

「どうしたの?ちょっとおちついて?」


突然清水さんがあわあわしだす。顔も耳まで真っ赤でどうしたんだと心配になり周りを見渡すと近くに公園が見えたため、とりあえずそこに入ることにした。


「あそこに公園があるからいったん座ろうか」

「はぃぃ」


赤い顔のまま少し気落ちした様子でついてくる。公園に入った俺は清水さんをベンチに座らせ自販機でココアを買い彼女に渡す。


「はい、これ」

「ありがとうございます」

「それでどうしたの?」

「えっと私せんぱいのこと好きです付き合ってください!」

「え?」

「すいません迷惑でしたよね忘れてください」


俺は何を言われたか一瞬理解ができず惚けているとその間に清水さんは、公園を出ていこうとしている俺は慌てて彼女を追いかけて腕をつかむ。


「ちょっと待って」

「ごめんなさい忘れてください」

「忘れられるわけないだろ!」

「え?」

「だから好きな子から告白されて忘れることなんてできるわけないだろ!」

「それって...」

「さっきはまさか告白されるなんて思って無くてびっくりしたけど俺も清水さんのことが好きなんだ」

「ほんとですか?」

「嘘なんてつくわけないだろ?」

「じゃあ付き合ってくれるんですか?」

「ああもちろんだえっとこれからよろしくな」

「はい!よろしくお願いします!」

「よし!じゃあ帰ろうか」


思いがけない告白で清水さんと付き合うことができた俺は彼女を送った後もテンション爆上げのまま家に帰った。

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