吐息 11-13

 

 気分転換したくなって、フラリと外を歩いてみた。


 静まり返る見慣れた町並み。

 温まっていく身体とは裏腹に、ひんやりとした夜風が頬を冷やす。


 すぅ、はぁ。

 深呼吸をした口から漏れたのは、白い吐息。


 私は「ふふっ」と小さく笑って、足を踏み出す。

 暗闇に響く足音に続くように、冬の足音が聞こえてきた。


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