10月

浄化 10-1


 ベランダに出ると、ひんやりとした空気が頬を撫でた。

 上空では明るい月がキラキラ輝きながら、私を見下ろしている。


 しばらくそのままボーッとしていると、ハッとする。

 私は部屋から小さな水晶を持ち出し、月へと掲げた。


 六角柱に差し込む優しい光。

 それは私に降り注いで、ささくれた心を浄化していく。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る