禁漁 9-30


 ゴロゴロとした石が転がる川底をフェルトソールで踏みつける。


 乾いていた靴に水が侵入してきて、冷たい感触。

 ああ、とても心地良い。


 竿にかかったのは小さな魚。

 ウロコが太陽光でキラキラ輝き、思わず笑顔になってしまう。


 こんな逢瀬ともしばらくお別れ。

 また来年ここで会おう。


 けどそれは、私のエゴ。

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