見知らぬ空 8-26


 ときどき、見知らぬ空が恋しくなる。


 歩いたこともない、知っている人もいない街。

 そんな場所をフラリと訪れて、空を見上げる。


 少し前なら簡単にできていたのに、いまは……。


 考えると、ほんの少し寂しくなる。

 でも、大丈夫。


 この我慢が、次に見知らぬ空を見たときの感動に変わる。

 そんな気がするから。

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