かすみ月 7-2

 

 蒸し暑い部屋から出て、ぬるくなった夜風を身体に受ける。


 なんとなく気だるくてため息をつくと、見上げた空は紺碧。

 頭上には満ちかけの月が、薄雲に隠れて滲んでいた。


 そんなときポケットのスマホが震える。

 大好きなきみからの連絡で。


 次の瞬間。

 見上げた月は、さっきよりもっともっとかすんで見えた。

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