7月

魔女の言葉 7-1


「放っておけないんだよね」

 昔の友人に言われた言葉を思い出す。


 語る瞳はどこか哀れみの色。

 その奥底に、優しい光。


 昔は嬉しかったけど、いまになって気付いた。

 あの言葉は優越感から来ているんだということに。


 あれは本当は

「私がいなければあなたはダメだ」

という意味の、魔女の囁きだったのだ、と。

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