鳶 6-4

 

 ソファに寝転び微睡む午後。

 もうすぐ眠りに落ちる瞬間、ある声が聞こえてきた。


 ピーヒョロロ。

 ピーヒョロロロロ。


 細く長く続く爽やかな声。

 目を閉じ、その姿を思い描いてみた。


 翼を広げ、青空をクルクル回るトンビの姿。

 まるで赤ちゃんの頭上を回るメリーのようで……私はゆっくりと眠りに落ちていく。

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