求婚の日 1-27


「結婚、しませんか?」


 短い言葉なのに口にできない。

 僕にはその勇気がないから、当然だ。


 ふとスマホに目をやると、君からのLINE。


――雪が降るの、楽しみだね


 外を見ようと窓を開けると、冷たい風が吹き込んできた。

 そして僕は決意する。


「雪が降ったら、思いを告げよう」

 その日が僕の、求婚の日。

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