ホットココア 1-22

 

 冷たい風の吹く公園で、キミが手渡してきたホットココア。

 ひとくち飲むと身体がポッと熱くなる。


「そろそろ帰ろうか」

 ココアの缶が空になったころ、キミがそう言ったけど……。

「まだ帰りたくないよ」

と私は呟いた。


 次の瞬間、ココアより熱い唇が、そっと触れる。


 もっと帰りたくなくなるのに……ばか。

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