ちかり 1-21
ちかり、ちかり。
光の粒が目の前をちらついた。
ふわり、ふわり。
風に吹かれた羽根のように身体がゆらぐ。
夢のなかにいるみたいね……と、私は笑った。
ふと我に返った瞬間、昨夜は眠っていないのに気付く。
ちかり、ちかり。
目を閉じるとまたたく光が、ひとつ、ふたつ。
遠くから、誰かが私を呼んでいる。
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