第六感大体ただのまぐれ
みない
第1話
【大大大大大凶 開運のすゝめ:勘を信じよ】
神社の神主曰く、2月3日の節分までに初詣をすればいい。ということを聞いて1月末日に来たはいいが、気まぐれで引いたおみくじの結果は散々なものであった。
「なんだよ。大大大大大凶って、神主が引いてたぞ。この運勢は初めて見たって、どういうことだよ」
流石にあそこまで酷い結果を見て、勘を信じろというのは無理があるだろう。
この先工事中。
元々別の目的地があり、そこに行くついでに寄った神社であんなに酷い結果が出ると、行こうと思っていた場所への近道が工事中でも許せる。納得は出来ないがな。
わざわざ遠回りをする羽目になったが、そこでも問題が降りかかってきた。
この先道路陥没。通行止め
「そうはならんやろがい!」
思わずツッコんでしまった。
近道が工事中で遠回りしたら、遠回りしたで道路陥没により通行止めになっていた。想像を超える運の悪さである。
「クソが」
悪態を吐き、来た道を戻り別の道を通り目的地へ歩く。
店長がコロナの濃厚接触者になった為、当分の間臨時休業します。すまんかった
「ああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ‼」
絶叫してしまった。
ここに来るのに2度の妨害を受け、遠回りをした挙句、やっと思いで着いた目的の場所はコロナのせいで休みになっていた。
別の店に行くか考える。
おみくじの結果は勘を信じろ。
別の店に行っても臨時休業になっているだろう。自分の勘はそう告げていた。
「……帰るか」
今日は諦めて、家に帰ることにした。
数日後
『……にて、クラスターが発生しました。陽性患者の人数は20人を超えました』
「そうきたか」
行こうと思っていた別の店でクラスターが発生していたらしい。あのまま行っていたらコロナに罹患していたかもしれなかった。
おみくじの結果は信じた通りの結果をもたらした。
「勘を信じた結果とはいえ、これはないだろ」
帰り道に当たる気がすると買った宝くじで3等も当たっていた。
第六感大体ただのまぐれ みない @minaisan
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