第8話
scene8 玉ちゃん
「うん、、わし決めた!しばらく瑠璃ちゃんについてくわ」
「あーそれはいいわね」
「はい、いいですね」
ナナさんも八雲先生も同意しています。
「瑠璃子くん、この子はこんな見た目だけど、、」
玉ちゃんがすかさず口を挟みます。
「先生、それはないわ!自分、そないにアホと違うで。」
「あ〜、そうだね。悪かったね。
かわいい見た目だけど、なかなかにすごい狐さんだからね。
何かあっても守ってくれますよ」
「かわいいって、すごいって、、ホンマやがなー」
ニマニマしている狐の玉ちゃん。
「で、瑠璃子くん。
あらためて聞きますが、この子たちが見えるんだよね」
「はい」
「そうですか。
この子たち以外にも、以前から不思議なものが見えたりした?」
「はい。実は隠していたんです」
「小さい頃から、まわりの人には見えないものが見えたりして。でも、見えるものに怖いものはなくって、それで余計に周りには内緒にしていて、、、」
「そういうことですか」
「ところで、ご実家のご両親のお仕事は?」
「えーっと、父は田舎の神社で神主です」
「神主さんですか。なるほど、なるほど。それはいい」
八雲先生が和かに言いました。
「では、玉ちゃんと仲良くしてやってくださいね」
先生が優しく笑いました。
玉ちゃんも言います。
「瑠璃ちゃん、仲良ーしたってな!」
「玉ちゃんもよろしくね!」
玉ちゃんを抱き寄せて、口のまわりのチーズを拭いてあげました。
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