私の周りの第六感
さち
私の周りの第六感
第六感と聞いて想像することはなんでしょうか?私の場合は「霊感」「直感」。
家族親族に霊感があるという人が多いせいか、不思議な話はたまに聞きます。今回はその中からいくつかをご紹介します。
これは父から聞いた話。まだ父が若い頃。親族の誰かが危篤になって近しい人たちが病院に呼ばれたそうです。父は普段霊感なんてない人。そんな父は少し離れたところに住んでいた叔父を車で迎えに行ったそうです。往復約2時間。夜だったこともあり、父は少し急いで走っていたそうですが、ふいに「あ、もう間に合わない」と思ってアクセルを緩めたそうです。死に目に間に合えばと急いでいたそうですが、突然もう間に合わないと頭に浮かんだそうです。そして、病院につくと危篤だった人は亡くなっていたそうです。臨終の時刻はちょうど父が間に合わないと思った時間だったそうです。
子どもはよく大人には見えないものが見えるといいます。7歳までは神のうちという言葉もあります。これはそんな幼い子どもの話です。
その子どもはまだ小学校に入る前だったそうです。その子には同居していない祖父母がいました。ある時、祖母のほうが急に亡くなってしまいました。葬儀などは特に問題もなく行われたそうです。祖父母は仲のいい夫婦だったそうですが、息子夫婦が同居していたこともあり、いきなりひとりになるということはありませんでした。ところが、祖父は祖母の死から1年たたずに急に亡くなってしまいました。
祖父の納骨の際、孫であるその子が空を指差して言ったそうです。
「おじいちゃんとおばあちゃんが手をつないで上っていった!」
その子の話の真偽はわかりませんが、仲のいいご夫婦でしたから、きっとあの世にも一緒に逝きたかったのだろうと大人たちは言ったそうです。
最後に私の話を。これは東日本大震災当日のことです。その日の朝、私は通勤中に車のガソリンが半分くらいに減っていることに気づきました。いつも半分もあれば給油はしません。でも、その日は気になって気になって、それでも私は「まだ大丈夫。帰りに入れよう」と思って給油しませんでした。昼休みに給油なんてしことないけど、その日は昼休みに行ってこようかとすら思いましたが、昼休みも忙しく行けませんでした。
帰りに必ず給油しよう。そう思っていましたが、結局その日給油することはできませんでした。
突然の大地震。幸い職場は津波がくる場所ではありませんでしたが、停電と断水でガソリンスタンドも給油できる状態ではなく、その後私は仕事に行くためにガソリンを求めてかなり困ることになりました。どうして朝にあれだけ気になったのに給油しなかったのかと後悔しました。
それからというもの、ガソリンは半分になったら給油する。少しでも不安になったら半分になっていなくても満タンにする、ということを徹底しています。
私の話は霊的なものではないですが、人間というのは脳の大部分を使っていないとも言います。その使っていない部分が働いたときに第六感が働くとも聞いたような気がします。そう思うと人間にはまだまだ眠っている能力があるような気がします。災害の多い今、自分の直感を信じて不安だと思ったら用心する、ということは大事かもしれません。
私の周りの第六感 さち @sachi31
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