日給百万円のアルバイト!?

三国洋田

第六感が身に付く薬!?

 金欠の俺はアルバイトを探していた。


 なんか良いものないかな~?


 ん!?

 これは!?


 な、なんだと!?


 日給百万円のアルバイトだと!?


 どんな仕事なんだ!?


 ちょっと見てみるか。


 『変態大集合』という名前の研究所がやっている研究の実験に協力して欲しいそうだ。


 へ、変態大集合って……


 なんでこんな名前なんだ!?

 他の名前はなかったのかよっ!?


 まあ、研究所の名前なんて、どうでもいいか。


 そんなことよりアルバイトだな!


 この仕事をやってみようかな?


 でも、ちょっと怪しいよなぁ。


 だが、この報酬の方は魅力的だしなぁ。


 うーん。


 そうだ、ちょっとこの研究所を調べてみるか!


 さっそく検索してみよう!!


 おっ、出たぞ!!


 ええっ!?

 この研究所って、国立なのかよっ!?


 おいおい、日本、大丈夫なのかよ!?


 だが、国立なら違法の怪しいバイトではなさそうだよな。


 よし、やってみようか!!


 俺はこのアルバイトに応募した。



 アルバイトの日。


 俺は指定された場所に向かった。


 そして、仕事の説明を受けた。


 なんでも飲むだけで第六感が身に付く薬を開発したから、試して欲しいそうだ。


 なんだそれは!?

 怪し過ぎだろ!?


 やりたくないなら、ここで断ることもできるらしい。


 どうしよう、断るべきか?


 だがなぁ、金は欲しいんだよな……


 結局、金欲しさに負けた俺は、この仕事を引き受けることにした。


 俺は薬が入っているカプセルを飲んだ。


 ……体に異常はない。


 第六感が身に付いたとは思えないぞ。


 こんなので本当に身に付くのか?


 うさんくさいなぁ。



 その後、第六感が身に付いたか、テストをすることになった。


 内容は迷路を踏破すれば良いそうだ。


 それが終われば、この仕事は終了だそうだ。


 よし、さっさと終わらせよう!!


 俺は迷路に入った。



 進んで行くと、広い部屋に出た。


 そこには先に進むための通路と看板があった。


 通路は複数本ある。


 看板には『お好きな通路を選んで進んでください』と書いてある。


 この部屋は、ただ通り過ぎれば良いだけみたいだな。


 それにしても、通路の数が多いな、いくつあるんだ!?


 ん?

 あれは?


 通路の近くにも看板があって、そこには番号が書いてあった。


 番号は十五まである、当然通路も同じ数だけ存在している。


 なんでこんなにあるんだよっ!?


 あり過ぎだろうが!?


 まあ、そんなことを言っても仕方がないか。


 さっさと進もう。


 さて、どの通路にしようか?


 ん?

 なんだろう?


 なんとなく十番の通路に行きたい気がする。


 特に根拠はないのだが、そこが良い気がする。


 まさかこれが第六感なのか!?


 よし、この感覚を信じて、十番の通路に行ってみよう!!



 ぐぇっ!?


 あ、頭に何かがぶつかった……


 いったい、なんなんだ!?


 こ、これは金ダライ!?


 上から落ちて来たのか!?


 なんでこんなものが!?


 まさかワナか!?


 くそっ、この迷路はワナが仕掛けられているのか!?


 面倒なことをしやがって!!


 さっさとこんな迷路踏破してしまおう!!


 先に進むぞ!!



 ん?

 あれは?


 エレベーターみたいな扉と看板がある。


 扉の横にはエレベーターのボタンのようなものがあるぞ。


 一から二十までの番号が書かれているボタンだ。


 なんだこれは?


 とりあえず、看板を読んでみようか。


 ええと『ボタンを押すと扉が開きます』だそうだ。


 そうなのか。


 そのボタンが二十個もあるのだが!?


 どれを押せば良いんだよ!?


 どれでも良いのか?


 まあ、良いか。

 押してみよう。


 どれにするか?


 ん?

 なんだろう、この感覚は?


 なぜか分からないけど、七番のボタンを押したくて仕方がないぞ。


 また第六感なのか?


 まあ、良いか、押してみよう!!


 俺はボタンを押した。


 ぎゃあああ!!!


 な、なんだ!?

 今のは電気が流れたのか!?


 なんでだ!?


 あ、扉が開いた。


 くそっ、いったいなんなんだ?


 扉が開いたから、どうでもいいか。


 早く終わらせたいから、先に進もう。



 また何かあったぞ。


 あれは扉とクッションが敷いてある椅子だな。


 それにしても、たくさんの椅子があるなぁ。


 いくつあるんだ?


 ん?

 クッションに番号が書いてあるぞ。


 どうやら椅子は三十脚あるようだ。


 なんでこんなにあるんだ?


 お、また看板があったぞ。

 何か分かるかもしれないし、読んでみるか。


 『椅子に座ると扉が開きます』と書いてある。


 なんでそんな仕組みになっているんだ? 


 まあ、良いか、早く終わらせたいし、適当に座ろう。


 うーん、どれにしようか?


 むっ、なんだこの感覚は!?


 二十四番の椅子に座った方が良い気がするぞ。


 よし、これに座ろう!!


 俺は二十四番の椅子に座った。


 座った瞬間、ブバッという音がした。


 こ、これは!?


 座るとオナラの音が鳴るクッションか!?


 なんでこんなものが仕込んであるんだよっ!?


 研究員どもは、いったい何がしたいんだ!?


 意味が分からないぞ!?


 あ、扉が開いた。


 もう、どうでもいいや、さっさと進もう。



 うげっ!?


 また何かがあったぞ。


 あれは看板と扉とテーブルだな。


 テーブルの上には、番号の書かれた皿が置かれている。


 合計百皿ある。


 その皿のすべてに、マグロの握り寿司が一貫ずつ載せられている。


 なんだこれは?


 とりあえず、看板を読んでみるか。


 『寿司を一貫食べてると扉が開きます』と書いてあるぞ。


 なんでじゃ!?


 なんでこんな訳の分からん方法で扉が開くんだよっ!?


 もう、どうでもいいか。


 さっさと食べよう。


 さて、どれにするかな?


 むむっ、この八十六番の寿司が良い気がするぞ。


 理由は分からないが、なぜかそんな気がする。


 よし、これにしよう!

 いただきます!



 うおおおおおっ!?


 あ、頭がツーンとするぅぅ!?


 こ、これはワサビか!?


 入れ過ぎだろうが!?


 なんでこんなものを用意しているんだ!?


 おのれ、変態大集合研究所の連中め!!!


 あ、扉が開いたぞ。


 もう、いいや。


 さっさと進んで、仕事を終わらせよう。



 おおっ、あれはゴールか!!


 やったぞ!!

 これでアルバイトは終了だな!!


 高額報酬ゲットだ!


 いやあ、めでたいなぁ!


 ところで、薬の効果はあったのか?


 ちょっと職員に聞いてみるか。



 な、なんだって!?


 あれで効果があったというのか!?


 なんでも俺が飲んだ薬は、バラエティ番組の罰ゲームみたいなワナに、的確に引っかかる第六感が身に付くものなのだそうだ。


 それって俺が選んだものにだけ、ワナが仕込まれていたということなのか!?


 なんだそりゃあ!?


 なんでお前らは、そんなくだらないものを作っているんだよっ!?


 もっとマシなもの作らんかーーーーーい!!!!!

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日給百万円のアルバイト!? 三国洋田 @mikuni_youta

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