第30話 選択肢16ー1夢の話の続きをさせる※BLルート※(29話選択肢より)

夢の話の続きをさせることにした。


「夢の話を、してください。カナリヤの歌を聞いて見た夢の話を……」


「何を言っている。こんな状況で……っ」


「私に逆らうのですか?」


「……わかった。従う。夢の話をすれば良いのだな」


クライヴは、自分が見た夢の話をした。

夢の中でクライヴはリリィと愛し合い、口づけを交わし、そして……。


「……っ」


クライヴは口ごもった。


「それで?」


私は彼を促す。


「……僕と、カナリヤは……愛し合った」


「どんな風に?」


「それは……っ。とにかく、互いの身体に触れて、それで……っ」


「こんな風に?」


私はクライヴの鎖骨を指でなぞり、彼の胸を撫で、乳首を指で弾いた。


「っ!!」


「あなたはどんな風に、カナリヤを愛したのですか?」


私はクライヴの乳首を指でいじりながら、彼から言葉を引き出す。

そして、クライヴの言葉の通りの行為を彼に行っていると、吐息交じりの甘い声を上げ始めた。


「……」


このくらいで良いだろう。

痴態を晒したことを、脅しに使えば、私が今日行ったすべての事柄が、彼の父親に伝わることもない。

私は喘ぐクライヴから離れ、床に仰向けになっている彼を冷たく見下ろした。


「話が続けられなくなったようなので、私はこれで失礼します。今日のことは、御身のためにも、くれぐれも内密に……」


クライヴは熱っぽい目で私を見つめて、肯く。

これが、クライヴの執着が、カナリヤから私に向くきっかけになったのが、この時の私は知る由もなかった……。


【END14 戯れが、執着を呼ぶ】

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