第17話 from 奈々子 for 美麗

from 奈々子 for 美麗



美麗ちゃん、私があなたと会えたことは、とても大きな宝物であり、あなたが教えてくれた、恋が、愛に変わる時、私たちは、本当に無邪気で、いつの間にか、同じ人を好きになってしまい、それでも、あなたの余命は半年だ、と聞かされた時、独り占めにしたいとか、そんな事考えてるどころじゃなかった。この2人にちゃんと最後まで愛し合ってほしかった。美麗ちゃんが望んだように。


最後、大丈夫でしたか?准に言い忘れた事はない?私にでもいいよ。

准と付き合っちゃダメって言われたら、この気持ちは心の奥底へしまって2度と現れないようにします。



どっちにしろ、私は、准を残して、逝かなければならないんだけど。

2人して酷いよね。

大切な人の青春、台無しにしちゃって…。


准がこっちに来たら、2人で謝ろう。


そして、少し嫉妬深い美麗ちゃんと、やっと走れるよになった私は、この世で、飛ぶより走るを求めます。くるくる踊って、ジャンプしまくって、バック中の練習もするの。


美麗ちゃん、あなたは何がしたい?

何を欲しがる?


それは、准に任せよう。私が仕切ったら、美麗ちゃん、またヤキモチ焼くでしょ

?(笑) 私は喧嘩ですら出来ないけど。勇気もないし。


だって、意気地なしのお姫様なんでしょ?失礼しちゃう!

そう言うと何だかふわっと・・・した…















目覚めると、真っ白な世界が広がっていた。


「美麗ちゃん?何処?」


そのうち、何かいい匂いがして、のふとい(あたたかい)白い雲に包まれ、意識は亡くなって行った。


そうか…逝くってこういう事かぁ…


自分の体が、無痛で溶けて行く感覚が少しずつ深くなって、奈々子、美麗、奇麗に並んで、…溶けていくように、消えた。



「「さよなら」」

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