幼馴染との幼い頃の物語 (旧タイフーンチルドレン)
鏡銀鉢
第1話 プロローグ
日本のとある街、とある家の、とあるリビング。
そこでは、仲の良い三組の夫婦がくつろいでいた。
この六人は日曜日になると連絡もせず、自然と誰かの家に集まる傾向があった。
六人は三歳からの付き合いで、いわゆる幼馴染というやつだ。
皆、特に何をするでもなく、テレビを見ながらお茶を吞んでくつろいでいる。
そんななか、赤い髪の女性が思い出したように手を叩いた。
「そうだ。昨日、押入れを整理していたらアルバムが出てきたんだよ」
言って、彼女はテーブル下の収納スペースから一冊のアルバムを取りだした。嬉しそうに、テーブルの上で表紙をめくる。
他の五人の興味は、自然と自分たちの記録へと向いてしまう。
一ページ目を飾る写真は一枚だけ。
それは幼稚園の入園式の写真だ。
汚れた格好の幼児が六人、笑顔で笑っている姿を見て、六人の胸には、美化されることも色あせることもない、まったく同じ思い出が蘇っていた。
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ニワトリが飛べないのは才能でも努力でもなく環境のせいだ! 無能な少年と師匠の出会いが、一人の英雄を誕生させる──。
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