第2話 登山での転落
22歳になった初夏、登山には良い季節になったので夜勤明けに早速近くの山に向かって日帰り登山をすることにした。
若干眠いが子連れでも登山可能な山であり、軽い気持ちで登り始めた。
自然に敬意を抱いていて山を甘く見ていない普段の海人なら夜勤明けの登山など絶対しないのだが、工場での人間関係のトラブルも有って鬱っぽい気分をリセットしたい気持ちが海人のいつもの思考力を低下させていた…。
登り始めて2時間ほどたった頃、近くで若い女性の叫ぶ声?を聞こえたので駆け足で声のする方向に向かった。「もしかしたら何かのフラグかなぁ…」と少しだけ甘い期待を持ちながら。
もっとも、別の意味でフラグだったのだが…。
「助けてください!」と叫びながらやってくる若い女性に腕を掴まれて女性に急接近された事などほとんどない海人がドキドキしていると、「娘が崖から落ちそうなんです!」と言ってくる。
右手の前方には少し広場とも呼べないスペースと石で出来たベンチ?がありその奥が70度くらいの斜面(ほぼ崖)だった。崖に向かいながら事情を聞くと、どうやら女性がジュースをリュックから出そうとして子供から目を離した隙に崖から落ちた様子。
子供は2、3メートル下の灌木に引っかかって崖下まで転落していなかった。気を失っている様子でピクリともしていないのが幸いか。
夜勤明けの上に女性に抱き着かれて(お母さんは必至で両腕を掴んだだけ)冷静な判断力の失っていた海人は「助けに行きます!」と返事をしてすぐに崖を降り始める。
いつもの体調の万全な海人ならそのままでも助けられたかもしれない。もっとも、冷静な時の海人ならロープに代わる物を探したり周囲に人が居ないかを探したりと様々な手段を模索していたはず。
颯爽と崖を降り始めた海人であったが、冷静さを失っていた海人は完全に降りる足場を完全に間違っていた。彼は多少運動神経は良いものの、クライミングは素人だった。
途中で気づくも再び登って降りるルートを変える選択をしなければならず、焦った海人は脆い足場を踏んでしまい、そのまま頭から崖下に転落していった…。
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※気功や中国武術、スピリチュアル系に詳しいマニアの皆様へ
今後もたまーに気功や中国武術などに関する事のうんちくのような記述が出てきます。が、これは小説なのでかなりざっくりで適当な一般の方が理解しやすいような内容になると思いますのでその旨ご了承ください<(_ _)>。
例えば小周天などについての解説や修練の方法も流派や先生によって違いがあります。それをすべて記載する事も出来ず、自分自身も知識も経験も足りないのでマニアの皆様が満足のいく文書になるとも思えません。
違和感のある解説があるかもしれませんが、これはあくまで小説ですので温かい目で見て頂ければ幸いです。
あと具体的な流派など書けば書くほどボロが出るのは間違いないので、流派などは一部にとどめ詳しく書かないようにする予定です。
ただ、「こんな方法(考え方や視点)もあるよ~」とか「こんな風に私は習ったよ」などとアドバイス頂けるのは勉強になるので有難いので気が向いたら教えて頂ければ幸いです<(_ _)>。
※その他の皆様へ
初投稿ゆえに誤字脱字や文章の言い回しなどおかしなところがあれば教えて頂けるとありがたいです<(_ _)>。
ご意見感想などもありがたいのですが、初心者なのでお手柔らかにお願いします。ただ作者が書きたい方向性が有るのでご意見に沿えない事も有ると思うのでご了承ください。万人受けする文章など、この世に存在しないので(;^_^A
後、スピリチュアル系の視点などにつきましては議論し始めるとキリが無いほど紛糾するものです。世界ではこういう価値観の違いが戦争の火種になっているくらいですから。
ただ、これは小説なので読み物として「この小説はこんな世界観なのね~」と軽い気持ちで受け取って下ると助かります。
この手の価値観は人それぞれなので作者の価値観を押し付ける気も押し付けられる気も有りません。
見えない世界や死後の世界の真実など言語で表現しきれる訳でも無く「死んでみないと(真で観ないと、3次元を離れないと)分からない」と思っております。
あくまで小説なので虚実ない交ぜの読み物として楽しんでいただけたらと思います。
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