#7「元気でいてね。」

ニコニコ:https://www.nicovideo.jp/watch/sm30701192


YouTube:https://www.youtube.com/watch?v=-6P-DOa6cic


作詞:カルロス袴田(サイゼP)

作曲:カルロス袴田(サイゼP)

編曲:カルロス袴田(サイゼP)

歌唱:初音ミク・音街ウナ


 今回紹介したい楽曲はこちら『元気でいてね。』である。楽曲の制作を行ったカルロス袴田は、『ちがう!!!』や『きみはだいじょうぶ』などのアップテンポな楽曲で知られるボカロPである。PVでは漫才チックなやりとりをミクとウナが繰り広げることでも知られており、その個性の強さから多くのファンを集めていた。最近では「SNOW MIKU 2022」 テーマソングを担当し『君色マリンスノウ』を制作したことでも話題になっていた。

 そんなカルロス袴田だが、楽曲を投稿するときの特徴として、メインの楽曲と「おまけソング」の2曲を同時に投稿するという、一種のお約束を持っている。実は、今回紹介したい『元気でいてね。』はおまけソングとして投稿された楽曲である。同時投稿されたメインの楽曲は『スーパーマーケット☆フィーバー』となっている。こちらも合わせて聴いてほしい。(https://www.nicovideo.jp/watch/sm30701132)

 さて、ここからは楽曲の話をしていきたい。カルロス袴田の楽曲は激しいテンポと程よいネタ要素で構成されることが多いが、この『元気でいてね。』はその特徴が一つもない。激しいギターサウンドは軽やかなサウンドに様変わりしており、優しいピアノの音が心をくすぐる。良い意味でカルロス袴田らしくない曲調となっている。この優しい音色に合わせて綴られる歌が、非常に柔らかい。


「元気でいてね。

 とおくはなれた君の

 くらしがいつも よろこびで

 あふれたらいいな。」


 これはサビの歌詞のフレーズだ。この曲は別れを歌っている。しかし、決して後ろ向きな別れではなく、「君」の幸せを願うポジティブな感情で歌われている。別れの中でも「卒業」に分類されるのではないだろうか。


「元気でいてね。

 ちょっとさみしいときも

 ぼくらのうたう声だけは

 きみのみかただよ。


 しらない街 がんばるきみに

 このうたがとどけばいいな。

 そのときまで どうかお元気で。」


 たとえ一緒にいられなくても、心はそばにあるんだよ。そんな誰かの気持ちをこの曲は歌っている。生きている限り別れというものからは避けて通れないが、それを受け入れて後押ししてくれる優しさがこの楽曲からは感じ取れる。別れの後にやってくる、新しい生活を歩もうとする人々に「このうたがとどけばいいな」と思う。

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