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みらいものはらも、その美しい黒髪を腰のあたりまで伸ばしている。
二人と手をつないで森の中を歩いているさなぎは、そんな二人の黒髪を見て、自分ももっと髪を伸ばそうかな? と考えた。(さなぎは肩までの黒髪を今日も、ポニーテールの髪型にしている)
みらいとのはらは森の中を歩いている間、ずっとおしゃべりをしていた。(とても楽しそうだった)
みらいものはらもどちらもすごく綺麗だとさなぎは思った。
そしてどちらも二人のお母さんとなんとなく、よく似ていると思った。
みらいお姉ちゃんはさやかお母さんによく似ていた。
綺麗だけど、少し強気な雰囲気があって、つり目ぎみで、攻撃的で、いつも自信満々で、生意気で、でも、本当はすごく優しくて、あたらめて、みらいお姉ちゃんはさやかお母さんによく似ていると思った。
のはらはどことなく柔らかい雰囲気を持っていて、丸目で、いつも笑っていて、(最初出会ったときは怒っていたけど)優しくて、真面目で、それからとても良い匂いがして、のぞみさんに会ってからは、お母さんののぞみさんに似ていると感じるようになった。
さなぎはどちらかというとお父さんに似ているね、と言われることが多かったから、お母さん似の二人のことが羨ましいと思った。(別にお父さんに似ていることが嫌なわけじゃないけど)
『空気が澄んでいて、とても気持ちいですね。森って。太陽の日差しも遮ってくれるし、涼しくて良いですね。また眠ってしまいそうです』
とそんなことをポケットから半分くらい体を出している、妖精さんが言った。
「本当だね」と小さな声で、さなぎは言った。
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