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さなぎは真剣な顔をしてのぞみさんの話を聞いている。(のぞみさんの反対側にいるのはらはくすくすと笑いを堪えるような仕草をしているのだけど、さなぎにはそんなのはらの姿は見えなかった)
そんなさなぎを見て、のぞみさんは嬉しそうな顔をしている。
「お母さん。お話続けて」
のはらがいう。
「はいはい」
そんなのはらの声を聞いて、のぞみさんがそう言った。
「次は素直になること」
「素直になること」さなぎは言う。
『ふんふん。素直になること』と小さな声で妖精さんは言った。
「そう。素直になること。これはとても大切なことだよ。素直じゃないと幸せにはなれないと私は思うんだ。いつも素直でいること。これがとても大切なことだね。みんなからの言われて嫌だな、と思うようなことでも、ちゃんと聞いてみようと思うこと。聞いてみて、反省してみること。それがすごく大切なことなの。素直でいるっているのは案外すごく難しいことなんだよ。誰でも嫌なことにはつい耳を塞ぎたくなっちゃうものだからね。いつも素直なさなぎちゃんには、まだわからないかもしれないけどね」
とにっこりと笑いながらのぞみさんは言った。
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