さなぎがどこか海のようにも見える、眩しい太陽の輝いている、延々と広がっている夏の青色の空を眺めていると、「ついたよ。あそこが私の家なんだ」とのはらが言った。

 のはらの家は緑色の草原の上にあった。

 緑色の中にぽつんと建っている一軒の小さな家。

 それがのはらの家だった。

 赤い屋根の白い家。

 家の前までは(お花畑の中から)土色の道が続いている。

 近づくと、家の前には、小さな(手作りの)木のポストがあった。

 家の横には古い井戸がある。

 小さな井戸。

 さなぎは実際に井戸を見たのは、このときが初めてのことだった。

 家の隣には小さい畑があった。

 そこで、どうやらのはらの家族は野菜を育てているようだった。

 よく見ると、それはどうやらスイカ畑のようだった。(美味しそうな実った大きなスイカが畑の中に見えた)

「どうぞ。上がって」

 そう言って、のはらはさなぎを家の玄関のドアの前ではなくて、家の縁側のところに案内してくれた。

「あら、いらっしゃい。そちらの可愛らしい女の子は、のはらの新しいお友達?」

 そんな明るい声がした。

 その声を聞いてさなぎが声をしたほうを見ると、そこにはとても綺麗な女の人がにっこりとした笑顔をして、立っていた。

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