いったいどこに咲いているんだい。

 老人は今日も同じ道を歩く。すると、たくさんの花を発見した。絶対にお世話されてない花壇の雑草として、路地裏のほとりに、そしてなんとなんと、お友だちの背中に、腰に、スカートに、、がれきを抜けてきたかのような姿だ。


「いったいどこに何を咲かせているんだい、」


 彼女は言った。たい焼きをくわえながら。

「するじょいぜつぁね、おばつぁんのかん、つぅごいでつぅよ」(訳*するどいですね、おばさんのかん、すごいですよ)


 どうやら本当に、がれきを抜けてきたらしい。制服でいい度胸してんな~。何て思いながら、二人の頭の中に花を咲かせてみた老人だったのだ。

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