ハルシオンは悪い子でした

彼は建物の中に入り込んでしまったのだ しばらく待っていると、彼は戻ってきた。そして、俺達に言った。

「申し訳ありませんが、建物の中には入れられません。ですが、代わりにこの建物を管理されている方のところに案内させていただきます。それで構いませんか?」

俺達は彼にうなずいて見せた。すると、彼は俺達を建物の前に連れて行ってくれた。

すると、彼は言った。

この建物を管理していらっしゃるのは、メルクリウス様のお姉さまにあたる方なのです。そして、この学園の卒業生でもあります。

すると、アリシアさんが言った。

あの人って、確か……と。

すると、オプスは言った。

はい。この学園に在学していた当時、魔法開発研究の第一人者として名を馳せた天才魔法使いでした。現在は、魔法開発研究の第一線から退かれて、この学園で教鞭をとられております。

俺は思った。その人が、俺達が旧校舎で調べようとしていたことを知っているかもしれないと。

俺達は、旧校舎の管理をしているという人物に会いに行った。そして、旧校舎で見つけた不思議な道具のことを話した。すると、その人物は俺の話に興味を持ってくれたようだった。そして、俺の話を真剣に聞いてくれて、旧校舎の跡地に建てられた建物の前まで連れてきてくれた。そして、その人は俺に言った。

「ここが、私が管理を任されている建物だよ。さあ、遠慮なく入っておいで」

すると、俺は旧校舎で手に入れた鍵を取り出した。そして、旧校舎で見つけた謎の扉の鍵穴に差し込んだ。すると、扉が開いたのだ。そして、俺が扉を開けると、その人は俺に言った。

「君は、この先に何があるのか知っているんだね? この扉の先が、どこに繋がる場所なのかも分かっているんだろう? もし良かったら、教えてもらえないかな? 君の話が本当だとすれば、それはとても重要なことだからね」すると、アリシアさんが言った。

旧校舎で見た不思議な光景が夢じゃないとしたら、旧校舎の地下に存在する空間には、何かが眠っている可能性があると思うんですと。すると、その女性は言った。

確かにそうだねと。

そして、彼女は言った。

旧校舎の地下に眠る何かが、この世界に危機をもたらしかねないものだとしたら、私は絶対に阻止しなければならないと考えていると。そして、彼女はこう言葉を続けたのだ。

もしかしたら、私の身体はそこに眠っているのかもしれませんねと。

俺は思った。彼女の身体を取り戻すことができるのだろうかと。

だが、今はそんなことを考えていても仕方がないと思った。今は、目の前の問題に集中するべきだと考えたからだ。そして、俺は言った。

俺には、まだやるべきことがありますからと。

俺は旧校舎の地下室に向かった。

俺は旧校舎の地下室に足を踏み入れた。

旧校舎の地下室には、明かりがなく真っ暗だった。

そして、俺が入ると同時に入口のドアは閉まったのだ。俺はポケットから懐中電灯を取り出そうとしたが、残念ながら電池切れだったようだ。仕方なく、俺は光球の呪文を唱えた。そして、俺は光球に照らされた室内を見渡した。すると、そこには巨大な機械装置が設置されていたのだ。俺はその機械を観察をした。すると、俺は奇妙なことに気づいた。どうやら、この装置は生物的な外見をしていたのである。俺は恐る恐る触れてみた。すると、俺の手が機械の中に取り込まれてしまったのだ。そして、物陰からハルシオンが出てきた。

「貴方はいろいろ知り過ぎた。私は貴方が好きだったから見逃してあげていたのだけど、どうやら甘やかしすぎたみたい。もしあなたにひとかけらでも理性があったなら踏みとどまったのだろうけど、好奇心と欲望に負けて一線を越えてしまった」

「どういうことだ?」

「私があなたにしたように見て見ぬふりをしてくれたらよかった。しかし貴方は深入りしてしまった。世の中には知らない方がお互い平和に過ごせることがある。貴方は悪い事をしたのだか罰を受ける義務がある。死になさい」「待ってくれ!俺はお前に危害を加えようとなんて思ってなかった!」

「そう。あなたは私に何もしなかったわ。ただ見ていただけ。それなのにあなたは私の領域に土足で上がり込み荒らしまわった。だからあなたは死ななきゃならない」「どうしてだ!?」「あなたは私を傷付けようとした。だからあなたは私に殺されなきゃいけない。あなたが私に与えた苦痛の代償を払ってもらう」「違う!!俺はそんなつもりはなかった!!」「そう。あなたは私を傷つける意図がなかったのは分かっていた。だからあなたは私にとって都合のいい存在だった。でもあなたはもう駄目。あなたは私を傷付けた。あなたは私に殺されるべきなのよ」

「嫌だ!!!俺は死ぬわけにはいかないんだ!!俺は生きて帰るんだ!!」

俺は必死に叫んだ。そして、俺は銃を構えた。すると、彼女は言った。

「無駄よ。あなたはここで死ぬ運命なのだから」

俺は引き金を引いた。すると、彼女は倒れた。

脳漿と鮮血が飛び散り、首のないハルシオンの遺体が倒れていた。そして俺の足元に眼球が転がっている。

「ハルシオン!そんな目で俺を見ないでくれ!」

俺は眼球を撃った。するとどういうわけか銃弾が跳ね返ってきた。胸に激痛を感じた。俺は死んだ。


「…と、これが彼の全証言です」

オプスは自動書記を読み上げた。降霊術を使ってハルシオンと交際相手の心中の動機を解明したのだ。

「ハルシオンは悪い子でした。





彼女は自分の欲望を満たすために罪のない人間を巻き込んで殺していました。彼女のせいで多くの人が苦しんでいました。だから、彼女に復讐する権利が彼にあったのです」

アリシアはオプスに尋ねた。

「この証言は信用できるものなんですか?だって、この証言をしたのは……」

「真実か虚偽かは関係ありません。誰が正義を認めるかです。善悪を決めるのは大衆です。ですからハルシオンはとその交際相手はテロリストだった。これが正しい答えです」「そうですね」「ですが、この証言のおかげでテロ集団『紅蓮の使徒』の犯行だという確証が得られました」

「はい」

「アリシアさん。あなたのお父様はこの事件に関して非常に厳しい態度をとっています。おそらく、事件解決までかなりの時間を要するでしょう」

「そうですか」「ですが、諦めてはいけません。犯人を見つけ出し、事件を解決しましょう」

「はい」

アリシアはうなずいた。

「では、これで失礼いたします」

「ありがとうございました」「いえいえ」

オプスは去って行った。そして、残された俺達はしばらく旧校舎の跡地を歩き回っていた。すると、レイ・ガーフィールドが言った。

「アリシアさん。旧校舎で見つけた鍵が、本当に旧校舎の地下に通じる扉の鍵だとしたら、旧校舎の地下には一体何があるんでしょうか?」「分からないわ。だけど、旧校舎の跡地に建てられた建物を管理している人が旧校舎の地下について知っている可能性が高いんじゃないかしら」

「じゃあ、旧校舎の跡地に行ってみようぜ」

俺達は旧校舎の跡地に向かった。

旧校舎の跡地に着いた。すると、そこには警備員らしき人物が立っていた。そして、警備員らしき人物は俺達に近づいてきて言った。

「ここは関係者以外立入禁止の場所です。許可のない方はお引き取りください」

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