第2話 サラリーマン

DD2341年 別世界では、今まさに滅びが生じようとしていた。


賢者様、早く!転生者を!


よし、呼ぶぞ!



その頃、一人のサラリーマンが現代に疲れていた。

41歳の会社員 山村大輔


山村 今日も失敗ばかりだ。もう俺。


山村は走ってくる電車に向かって身を投げた。


賢者 お主は、たった今、星に選ばれた。


山村 誰だよ?


賢者 私は異世界の代表者。人は皆、賢者様と呼ぶ。


山村 へー、それで?てか、俺、死んだよね?


賢者 あちらの世界では、そうだな。しかし、再び同じ人格で別世界の人間として生きれる道を与えに来た。


山村 それで?


賢者 どうだ?異世界へ来て世界のヒーローにならないか?


山村 ならないね。俺、自分で死んだんだし。もう、生きたくないの。分かる?


賢者 そう言わずに、こちらも滅びかけているのだ。もう一度、その命を使ってくれんか?


山村 うん。嫌だ。


賢者 分かった。もう、頼みはせん。さらばだ。


山村 バイバイ♪


そして、異世界は滅びた。

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