王都魔法剣術学園編
第二章 学校
ロイドは、半年間で礼儀や作法を身に着け、アリスが通う学校に入ることになった。
ロイドが礼儀などを身に着けるための訓練を受けていた時は、アリスは不機嫌な様子で学園に通っていたが、今日からロイドが学校に通うと聞いてからは機嫌がよくなってた。
学園に行く日、俺は今までよりも早く起きてアリスを起こしに行った。
これは執事としての仕事だ。
俺はアリスの部屋に行き、ノックしたが・・・反応がない。仕方ないから部屋に入り、アリスを起こしたが、明日からはメイドに起こしてもらうとか言われてしまった。理由を聞いたが、俺には理解できなかった。
その後ロイドたちは朝食をとり学校に行く準備をした。
「これが制服かぁ」
俺はそう言いながら袖を通した。
着替えを終えアリスと合流し、ロイドたちは学校に向けて歩き始めた。
他愛もない話をしているあっという間に学校に到着した。
アリスは教室へ俺は学園長室へと向かった。
俺はそこでクラスの場所などを教えてもらった。どうやら初等部2年でⅮクラスらしい。
そして学園長室を出ようとすると
「君を歓迎するよ!―ロイド・ガイサー―君・・・あ、私の名前は
―ラナ・ツァーベル―忘れないでよ!!」
「・・・覚えておきます」
そう言いながらロイドは学園長室を出て自分の教室に行った。
教室へ行くと担任がクラスメイトに
「今日から新しい仲間が増えます!では、自己紹介をお願いします!」
「分かりました。・・・私はロイド・ガイザーと申します。男爵家の三男で、剣術を得意としています。その反面、魔法はあまり得意ではないのでこれから学んでいければと思っています。まだまだ未熟な面もあるのでご指導ご鞭撻のほどよろしくお願いいたします。」
俺は長々と自己紹介をした。だがこれは全部嘘である。
ガイザーという偽名もこの謎設定も全部国王が考えたものだ。
だが、そんなことを知らない教室にいる人たちは拍手をする者もいれば、地位の低さをバカにしている者もいた。
担任は俺を席に着かせ言った
「私の名前は―ミラーナ・マイズナー―困ったことがあったら何でも聞いてね!」
「では、その時は頼らせていただきます。」
そう言うと、ミラーナ先生は満足そうにし一時限目の授業を始めた。
学校の授業内容はロイドにとってとても簡単で退屈だったが四時限目までしっかり受けた。
昼休みになり、ロイドとアリスは一緒に昼食をとり、それぞれの教室に戻って行った。
ロイドは教室に入ったとき違和感があった。その正体はロイドに向けていられる視線であった。きっと王族であるアリスと仲良くしていたのが原因だろう。
ロイドは自分が執事兼護衛であることをみんなに伝えたが、一部の人は納得してくれたけど、その他の人は納得するどころがさっきよりも冷たい視線をロイドに向けた。
そして、翌日からロイドはいじめられた。
主の首謀者は―デックス・アルニム―とそのとりまき達だ。おそらくアリスと仲良くしているのが気に食わないのだろう。
俺は毎日無視、足をかけられたり、気に食わないことがあれば暴力など受けていた。しかも教師が見ていない時に。
しかし、こんなことブルーンス家にいた頃と比べればかわいいものだ。
そして、ある日ロイドの堪忍袋の緒が切れた。
その理由はデックス達やはアイスにまで無視などをした。
ロイドはそれが許せなかった。
だから、俺はデックス達を人気が無い場所に呼びつけ
「これ以上アリスに何かしたら容赦しないぞ」
と睨めつけた。
しかし、デックス達はそんなことには動じず、さらに畳みかけて言った。
「アリス様を襲ったらお前はどんな顔をするかな??」
そう言いながらとりまき達とゲラゲラと笑っていた。
俺は完全にキレて、創作魔法で剣を作りデックスと数名の首を切り落とした。
それを見たとりまき達は唖然としていた。
ロイドはそんなの無視して、回復魔法―
殺したデックス達を生き返らせた。
「一度死んだ気分はどうだ?」
そう聞いたが全員震えているだけで何も答えない。
「まぁいいや、次アリスに何かしてみろ。死より苦痛を与えてやる」
と忠告すると
「「「・・・ば、化け物・・・」」」
と言い逃げて行った。
そして、この場には予想外にも目撃者がいて、この一連の出来事はすぐに学校中に知れ渡り。ロイドは、化け物と呼ばれ恐れられてしまった。
そして、いじめがなくなった代わりに・・・俺は孤立した。
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