　玉子料理って、もうカウントする事が出来ない位の種類が世界中に展開されてて、何種類あるかなんてぇ事を考えるだけ無駄なような気がします。私は玉子かけご飯に始まって、目玉焼きからオムレツから、親子丼から少し違うかもしれませんがかつ丼から玉子なくして暮らせない体な訳なのですね。

　そんな中で、あんまり作らないとメニュー、それがゆで卵なんですよ。皆様のご家庭ではそんな事無いぜって言われるかもしれませんが、焼く玉子料理に比べて煮る玉子料理って言えであんまり作らないと思いません？目玉焼きやオムレツを作る頻度とゆで玉子を作る頻度、どちらが多いか考えてみて頂きたいんですよ。おそらく焼く料理の方が多いんじゃないかしら。なんでそういう事になるか、つらつらと考えて見たんですが、レパートリーが圧倒的に少ない気がするんですよ。

　ゆでる料理でぱっと思いつくのはゆで卵、そんで後から味付けする煮卵系。ゆで玉子はそのまま殻剥いて食べるか潰してマヨネーズとあえてタルタルにするかあと輪切りにしてサラダに添えるとかおでんの具材とかあんまり応用が利かないような気がします……まぁ、世界に目を向けるとデビルドエッグとかスコッチエッグとか茶葉卵（ちゃようらん）とかテルルールとか確かに有る事はある。でも、ゆで卵そのものでしかない訳ですね。それに、ゆで卵って作り方が意外と難しいと思いません？

　まず、水から茹でるかお湯から茹でるかの選択肢が有って、この選択で茹で時間が変わって来るし、意外と好みの状態の茹で加減にならないし、もっとヘタすると殻が割れて中身がはみ出しちゃったりとか有って、奇麗に作るのって意外と工夫が必要ですね。茹でてる時に殻が割れないようにするには鍋底にタオルなんかを敷いておくのが良いみたいですし、安定した茹で加減を再現するには卵のサイズを合わせて（S、M、Lサイズを混ぜない）冷蔵庫から出して３０分くらい待って常温に戻して水から茹でて、割れないための一工夫に塩少々を加え、茹で上がったら冷水につけて一気に冷やす。なんて言う意外な手間暇が発生します。そんなことするくらいならコンビニで買ってきちゃえゆで卵、なんてことになる訳ですよ。

　ただ、殻つきのまま冷蔵保存すると一週間くらい消費期限が出来るみたいなので一気に茹でて冷蔵庫で保存しておくなんて事も出来そうなのでやってみる価値はありそうですが、生卵で加熱して食べる事を想定した場合、消費期限が切れてから７日～１０日くらいは大丈夫そうなのでその方が長持ちするじゃんって言う話になる訳で、そうなるとそこから焼いたり茹でたりする手間暇が発生するので保存方法はどちらを選ぶかはあなた次第ですってなってしまう訳ですよ。

　ただ、朝のばたばた、しかも寝過ごしたなんて事になった時、素早く満遍（まんべん）なく栄養補給したいと思えばゆで卵が良いんじゃないかって気がします。殻をむく時間がぁって事が有るかも知れません、そんな時はゆで卵握りしめて出発するのですよ。

　ゆで卵でお酒飲めますよね……いや、少なくとも私は呑む。

　私はやりますよ、ゆで卵２～３個用意してあらかじめ殻は向いておいて小皿に味塩用意しておいて、ビールとかレモンサワー呑むの。上にも書いた味付に玉子系もつまみになる事はなるんですが、私的にはお塩（味塩だけど）でシンプルに頂くのが良いかなぁ。出来ればとろとろと半熟の中間位の奴を齧りながらグラスを傾ける。あんまりかっこいい姿では無いかも知れませんがほっとするんですよね～～～。複雑な味を体が拒絶するくらい疲れた時にこれを良くやります。

テレビの画面をぼんやり見詰めながらほんわか酔っ払った時、舌の上でとろんと広がる濃い玉子の黄身の風味とちょっとお出汁の効いた味塩のしょっぱさがお酒を誘ってくれます。それが心に沁みるのは年齢を重ねた証拠なのでしょうか、大人の呑み方だなぁなんて思ったりなんかも致します。