102.間違えそうな植物たち

 9月にはいったと言うに今年は過去の観測史上一番遅い猛暑日が観測されたりして秋にはまだ程遠い感じがあります。それでも、天気予報なんかを見てると長雨の予報なんかもちらほらとみられ始めて季節は蝸牛の歩みですが進み筒は有る様です。清々しく黄金色の穂を撫でて吹き渡る秋の風を早く感じたいですね。そうそう、スーパーに米ねえぞ。


 さて、秋と言えば食べ物が美味しくなる季節ですね。海の幸山の幸、色々と美味しい食べ物が出回り始め、山に踏み入れば山菜類や茸やら、沢山採れたりなんかするんですが、ここで注意しないといけないことがかなりある。自然の物って体に良くて美味しくてってイメージが有ると思うんですが必ずしもそんな事は無い、人体に有毒な毒を持つ植物や動物が沢山有りますのでかなり注意が必要です。


 代表的なところでは茸類が多いのかな。基本的に毒茸の毒は過熱しても消える事は有りません。怖い毒の例として神経毒のシロシビンやムスカリン。これは中枢神経や自律神経に作用し、幻覚、幻聴、痙攣、呼吸困難などを引き起こします。特に『ウラベニホテイシメジ』は見た目が地味な関係で食べられそうな茸に見えるんですがかなりの量の毒を含んでいますのでこれに関しては物凄く注意が必要です。


 消化器毒という食べた後に、嘔吐、下痢、腹痛などの消化器系の症状を引き起こす毒素を含む茸としては『カエンタケ』が代表的な物なのかなぁ。ただこれは、真っ赤な見た目に白い粒々みたいのが付いてて物凄く攻撃的な見た目をしてるので食べないとは思うけど、素手で触ってその手を舐めちゃったりしたら危ないかも知れませんね。


 あと肝臓毒、腎臓毒、溶血性毒なんて言うのを含む期のも有りますので、少なくとも私たちみたいな茸に関してほぼ素人は山からとってきた茸は食べないのが得策なんじゃないかなって思います。


 茸以外にも年間に何件か発生している食中毒に関連する植物と言えば『水仙すいせん』なんですよ。これ、何と間違えるかと言うと『にら』と間違えちゃうんですよ。水仙にはリコリンというアルカロイド系の毒が含まれてて間違って食べちゃうと、嘔吐、下痢、腹痛などの症状が現れ、重症の場合は呼吸困難や神経麻痺を起こすこともあって最悪死に至る事も有るんだそうです。そんなに水仙と韮って似てるのって思われるでしょう。確かに落ち着いて見ると違う事に気付けると思うんですが、夕方とか曇りの日とかで少し薄暗い時には確かに間違えるなって感じます。


 https://www.tmiph.metro.tokyo.lg.jp/lb_iyaku/plant/yudoku-top/suisen/

『東京都健康安全研究センター』


 簡単な見分け方は下記の三つ。

 ■葉の匂いを嗅ぐ: ニラは強いニラ臭がありますが、スイセンなどは無臭です。

 ■根っこを見る: ニラは髭根ですが、スイセンは大きな球根を持っています。

 ■花を見る: 花が咲いている時期であれば、花の色や形で見分けることができます。


 くれぐれも間違って食べちゃう事の無い様に注意してくださいね。


 先日、テレビのニュース見てたら自分で吊った河豚ふぐを自分でさばいて自分で煮付けにして食べちゃった人が毒に当たったってのをやってましたが、これは完全に自殺行為ですのでこう言う事は絶対にやめて下さいね。河豚毒は『テトロドトキシン』と言う神経毒で青酸カリの約500倍から1000倍の毒性を持ってます、当たれば即死みたいな毒なんで、お店で捌かれて取り出された肝臓、卵巣は鍵がかかる専用容器に入れて冷凍保管して各都道府県の条例に基づく方法で処分されてて食品衛生法により、フグの毒性部位を食用とすることは法律で禁止されてます……が、石川県の郷土料理『ふぐの子糠漬け』は卵巣を3年ほどかけて塩漬けとぬか漬けにし、毒を抜いて食べられる様にしてますけどね。これはあくまで特例ですので。


 天高く馬肥ゆる秋、美味しい物を沢山食べて酷暑で消耗した体力を回復して冬に備えたいですね。来いこい秋の風、なんてね。

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