47.寿司食いねぇ・・・みたいな。

おにぎりからの続き・・・かな?握り寿司のお話です。


握り寿司の起源は江戸時代の初めに遡ることがでるんだそうで、当時の江戸周辺の市場で、魚介類を酢飯と一緒に食べる風習が存在していました。これは、魚の鮮度を保ちながら食べる方法として考案されたもので、寿司の原型とされています。


御存じの方も多いかも知れませんが、当時の握り寿司って一個が結構ジャンボサイズで小さめのおにぎりくらいの大きさが有って二つくらい食べれば結構お腹いっぱいになったみたいですね。実は私、これ食べて見たくて仕方が無いんですよ。豪快なサイズのお寿司をもりもり食べる、なんか元気が出そうじゃないですか。


江戸時代中期になると、握り寿司が更に発展してこの時期には、魚介類を刺身や塩焼きとして食べることが一般的でしたが、握り寿司としてのスタイルも徐々に広まって寿司屋や屋台で魚の上に酢飯をのせて握る形式が一般的となりました。


近代に入ると、寿司の技術や食材の供給が向上し、握り寿司はますます多様なバリエーションを持つ料理として広まって、寿司の職人たちは新しいネタの組み合わせや調理法を考案し、さまざまな種類の握り寿司が生まれてきたんだそうです。


今日では握り寿司は日本国内外で広く愛される料理となり、さまざまな寿司店やレストランで提供されています。シンプルな魚のネタと酢飯の組み合わせから、贅沢な具材やソースを使った創作的な握り寿司まで、そのバリエーションは豊富で海外でもその名を知る人は多くなりつつある様です。


ただ、アメリカなんかだとアボカド、くるみカニ、胡瓜きゅうりを主な具材とした巻き寿司、そう、例のカリフォルニアロールという奴。あと、スパイシー・ツナ・ロールとかドラゴン・ロールとかスモーキー・サーモン・ロールとか言うマヨネーズやら揚げ物やらを海苔を内側に巻いた巻物が寿司として人気が有るんですが日本人の感覚からするとちょっと違うよねって思っちゃいます。


しかもこれがヘルシーという認識があるみたいで、アメリカ人って普段どんなもの食べてるんだって、ちょっと勘ぐっちゃったりなんかします。


最近、いろんな意味で話題の回転寿司ですがこれもまた寿司かいって言う気がしなくも無いんですよね。いえ、正確に言うと『握り寿司』と呼べるのかという意味で。だって、この手のお店で出て来る握りって、しゃりにネタを『乗せてるだけ』な気がしません?寿司を握る意味は魚介類や具材が酢飯と結びついて美しい形状になる事、手で軽く圧する事で寿司がしっか纏まってバラバラにならずに食べやすい形になる事、食べる際に手間がかからず、魚と酢飯の組み合わせを味わえる事、等々などいろんな意味がある訳ですよ。


だからシャリをそれらしい形に成型してネタをポンっと乗っけただけの物は正直握り寿司とは言えない様な気がします。ちゃんと職人さんが握ったお寿司は箸で持ってひっくり返してもネタがぽろんと落ちたりしませんでしょ?だからネタの方にお醤油付けて食べられるわけですよ。回転寿司の物はネタを剥がしてお醤油付けたりなんかしちゃってません?しかも最近山葵わさび抜きでテーブルに山葵の小袋が置いてあったりなんかしてね、それを見る度になんか寂しくなってしまいます。


ネタだけ美味しくてもシャリだけ美味しくてもいけない訳で、全てが融合してるから握り寿司なんじゃないかなぁ。口に入れた時に感じるネタの味、ほろっと解けるシャリの食感、後から追いかけて来る山葵の辛さと濃厚なのにさっぱりしたお醤油の風味。全部ひっくるめてお寿司だよね。


ああ、最近は回るお寿司屋さんにすら行けてません。回らないお寿司屋さんなんて十年単位で暖簾のれんに手を掛けた事も無いですよ。全部物価高が悪いんだ・・・気候変動も悪いのかも知れませんけどね。


寿司食いねぇ・・・いえ、寿司食いてぇ・・・ちゃんちゃん。

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