漫画や映画等のキャラクターたちに光を当ててみた。

春秋 頼

第1話 リヴァイ・アッカーマン

 進撃の巨人で無口ながら、頭も良く、戦闘に関しても個人であれば一番強いのではないかと思われる。そして判断力、決断力、英断力に長けている。無口な男だが、無用な事を言わないと言ったほうが、正しいと言える。エルヴィン・スミスに対して、善福の信頼を寄せており、彼の決断に反抗した事は、腕を失ったエルヴィンに対して一度しか無いが、結局はエルヴィンの意志を尊重した。その時の会話から見て、仮に両腕があっても同じ会話をしたであろうと思われる。


その理由は、調査兵団にはエルヴィンが要であると、リヴァイは思っていた。しかし、実際はエルヴィンとリヴァイが居れば、調査兵団は何とかなる。どちらが欠けても本来は厳しくなる。


この二人はどちらも非常に優れており、戦闘面に関してはリヴァイが圧倒的な強さを起点に、多くの戦闘で勝利への道を開いている。


エルヴィンが勝っているのは、英雄に相応しい最高の決断、判断、を可能にする英断力は誰も寄せ付けないほどのもので、その力を最大限に発揮できる、指揮官に非常に向いている。


そして、この二人には多くの共通点がある。リヴァイはエルヴィンにそれほど劣ることも無いほど賢い。それは非常に戦闘力が高い為、見落としがちではあるが、彼は立場をわきまえている。それは彼自身でそうしている。エルヴィンを立てて、彼がリーダーであると引き立てる為、リヴァイは敢えて言わないでいるが、殆どの事は理解している。


たまにエルヴィンの長距離索敵型陣形を理に敵っていないという記事をいくつか見かけた事があるが、非常に理に適っている。戦闘とは犠牲者が出る事も考慮しなければならない。


布陣では基本的な事であり、日本の一夜で終わった異例な関ケ原の戦いでも、固まって陣形を敷く事は無かった。裏切りにより西軍は敗北した。裏切りが無ければ、敗北していたのは東軍の可能性は高かった。それは、時代が流れ、外国の戦略家が一目見ただけで西軍が勝つと言ったほどであった。柴田勝家が秀吉に負けた理由も、柴田勝家の配下が陣形を崩したため敗北した。秀吉は柴田勝家との戦の時だけ、自由に槍働きを許した。各自自由に功績を上げよと。


つまりはエルヴィンの陣形は理に適っていると言える。リヴァイとエルヴィンの特別な関係性は現実的であり、リヴァイは自分の役目を非常によく理解している。エルヴィンもリヴァイがいるからこそ色々な作戦を立てることが出来た。


勘違いしている人は多いが、エルヴィンもリヴァイも非情では無い。逆に優しすぎる。彼らは自分の役目を果たしているだけで、リヴァイは戦闘中、死者は出すなと命令した事もある。英断を理解できない限り、彼らを誤解してしまうだろう。


しかし、歴史において、英断力に優れた人物は少ない。そして英断力がある者は、長生きすることは難しい。それは彼らを非情だと、勘違いしている人が多いからだとも言える。誰かがしなければならない事はある。だが誰もしようとはしない。全てを理解して、初めて英断を理解できる。一秒で判断をしなければならない世界では、英断力が非常に大切になってくる。エルヴィンもリヴァイも英断力が非情に優れていた。


それを理解していない人は、進撃の巨人という漫画を理解してないのと同意である。


非情な人間というものは、好んで悪意ある行動をする人の事を言う。リヴァイやエルヴィンはそんな事は、一切していない。ただの言葉を見ているだけでは、理解はできない。私はリヴァイやエルヴィンは素晴らしい人物だと思っている。


エルヴィンの英断力は非常に高い。リヴァイはそれを知っているから、彼に従う。我々の生活の中でもそれは同じである。日本は異質な国なので、何とも言えないが、争いが絶えない国や、問題が多い国での選挙の投票率は100%だ。真剣に国を想っているから、そうなる。


日本は昔、私と同じように物を考える人間たちと、よく話し合った。残念ながらその予想よりも遥かに不味い国になろうとしている。


漫画や映画の世界を勘違いしている人は多い。近未来や異世界の設定以外、特に現代を設定にした漫画や映画、海外ドラマなどで起こる事は、実際に起きている。それも更に悲惨で、ハッピーエンドは、殆ど有り得ないのが現実だ。私はそんな世界にいたからこそ言える。経験をし、体験し、絶望し、それが永久に続くのかと何度も思った。幼い頃から死を身近に感じた。小学生だったか中学生だったかは忘れたが、同じ医者家系の私よりひとつ上の子が、首吊り自殺をした。


それでも私の生活や親も変わる事無く、何事も無かったように奴らは生きていた。

そしてその子の弟は、一年前の同日に同じように、首吊り自殺をした。

そんな事が起きても、一切何も変わる事無く生きて来た。それ以後も多くの事が

身近な現実が私の生きて来た世界である。


そういう人間、私の親たちの事を非情な人間と言う。

リヴァイもエルヴィンも、心や頭では耐え切れない程の苦痛の中で命令を下していた。彼らは本当は、死にたかったが、責務を放棄する事によって死者も増える事を理解していた。そしてエルヴィンも、自分がリヴァイや皆に頼りにされているからこそ生き続けていた。


多くを知り、意味のある意見をする事は、問題ない。私が昔、話し合い等をしていた奴らは皆、多くを知っていて、根拠のある自分の意見を持って、責任を持って話していた。今の日本は多くを知らない人が、多すぎる。無知識で事を語る人間は、信用も出来ない。そして成長もする事も無く、年齢を重ねて意味の無い死を味わう事になる。だからこそ、皆、何かを考える。最初は何も分からなくても問題ない。


ただ心だけは、折れないようにしなければいけない。エルヴィンやリヴァイを見て、勇気を分けて貰って、また前線に行くようにするのがいい。



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