第37話 ダンジョン
このダンジョンのボスも【どっちつかず】、この前のダンジョンのボスはネズミとイヌの混ざりものだったのだが今回のダンジョンのボスはクマの体にサルの頭をした怪物だ。この前のボスよりは機動力がないが一撃一撃が重い。攻撃に十分気をつければ倒せるモンスターではある。
まぁ全然経験を積めていないので僕の能力で、ある程度行動を制限して戦ってもらうけど。
ダンジョンの最下層に到着。武器を変えた影響なのかはわからないが、早めに着くことができた。今は午後の5時ぐらいだけど。
最下層を彷徨っているボスを発見。他のモンスターを食っているらしく、周囲には黒い鹿のモンスターの死体が乱雑している。最下層からは独特の自然環境が広がっており、木が生えてたりするが見渡しはよく、周囲に隠れるような場所がない。そこまで身体能力が高いモンスターはおらず、そこまで危険がないため初心者におすすめできるところでもある。
どうやらボスも僕たちに気づいたようだ。ゆっくりとした動作でこちらに迫ってくる。笹目さんたちは武器を構えるが、そのままぶつかっても吹っ飛ばされるだけだ。
「僕がボスの行動を多少制限するのでその後に攻撃をしてください」
僕たちとの間が3mほど、足元の影がボスの四肢を突き刺す。
タイミングに合わせて笹目さんたちが飛びかかる。ボスの四肢を縫い止めてはいないので攻撃には気をつけて攻撃してほしい。
笹目さんと蓮が最初に飛びかかり足を切り付ける、その後に続き3人が飛びかかるもボスが腕を振りかぶる。蓮が剣を振りかぶり、投げる。腕に突き刺さり、ボスが怯む。
結構戦えてるようだ。蓮の身体能力が思ったより高い。それにしても蓮は武器をどうするんだ。
疑問に思っていたが亮太が足を斬りかかり、ボスの体制が崩れ、腕に刺さった剣を抜いていた。
全員で足を斬り、立たせないようにしている。あらかじめ戦い方を決めていたのだろう、僕の介入はこれ以上いらないだろう。
そのまま笹目さんが背中を斬りかかりボスは呻き声を上げて動きを止めた。凪はまだ死んだことに気づいてないようで、まだ斬っている。紗枝が止めている。
案外苦戦しなくて驚いた。まだ探索者歴が3日目でこれか、能力を使わずに上手く戦っている。
女性陣、亮太は剣に振り回されている感じがするが経験を積めばもう少し上達するだろう。
とりあえずボスを倒せたので帰還。帰るまでが探索だ。
探索者協会まで帰ってきた。テントを持って行ったがその心配は要らなかったようだ。笹目さんたちは2階でぐっすりと寝ている。明日はちょっと遠くのダンジョンを探索するか。
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