魔王に襲われ世界は破壊されました。18年前のミーロ星に転生すると魔法が使えるようになってました。滅死壊を倒すために、PSE能力者、剣士、勇者、魔術師、令嬢、師匠を仲間にし魔法でジュースにして飲みます。

無常アイ情

転生前 ネロー星にて

1 意味がわからない、どうして、人を食べるんだ?

 目の前で、人が死んでいる。




 空から、空襲くうしゅうの音がきこえる。




 ドカーン!!!




 落ちた。




 爆発した、街が破壊され、蹂躙じゅうりんされた。




 どうして???



 理由を探してもみつからなかった。

 



 現実か?



 信じられるものか!




 「嘘だろ?」




  鋭い牙


  犬の鼻


 ワニの牙と強靭きょうじんあご


  熊の爪


  鷹の翼


 体長5mほどで、二足歩行


 顔面が三つある



 化け物だ!


 三歳児くらいの子供を食べている。




 「うわあああ。やめて、くださいいいいい。うちの子を返してくださいっ。ひぐっ。」

 母親と思しき、若い20代後半であろう女が、泣き叫んで、地に頭を擦り付けていた。

 

 


 化け物の口からは涎が、ダラダラと、流れ落ちている、目はギラついている。


 

 

 小さな子供は、首から上を千切られ、四肢をもがれた。

 

 

 

 化け物は、母親の事に興味さえ示さず、子供を三つの顔で分け合って、食べた。


 

 

 「ムシャ、ムシャ、ムシャ。うまゆ、やで。」

 左端の顔が、喋った。

 

 

 

 「やな。やっぱ、三歳児は格別なんやで。」

 真ん中の顔が返した。


 

 

 「次は、泣き叫んどる、お母さんでも、食べよやないかい、ちょうど、食べごろやと思うんやわ、絶望しとる人間ほど、美味しいものはないやろ。」

 右端の顔は言った。

 


 

 「そやな。」

 左端と真ん中の顔は、賛成した。


 

 

 話せるのか、化け物どもは―。




 言葉を介することができるらしかった。




 僕は、物陰に隠れて一部始終を見守っていた。


 

 

 どうして、化け物どもが、現れたのか、わからない。




 急に、空間の色んな所で、穴が開いて、中から化け物どもが出てきたのだ。




 目の前で、子供と、母親、を食らっている、化け物だけではない。




 ギリシャ神話の化け物だろうか?



 ケルベロスのような怪物


 メデューサのような、怪物。


 キュプロスのような巨人たち。


 でかい!10ⅿはある。


 ミノタウロスような、獣人


 ライオンの顔


 鳥の顔


 猫の顔


 犬の顔


 顔が動物で、体が人間の化け物ども。


 街を囲うほど巨大な蛇バジリスク


 幻獣の類で、溢れかえり、人々の泣き叫ぶ声がきこえる。


 怪物、


 幻獣、


 ドラゴン、


 獣人、


 亜人の類が、空間の穴から次々に現れる。


 破壊、侵略を繰り返しているのだ。




 意味が分からない。




 ???



 何事だ。



 

 言葉を話すものもいる。




 空中からは、人類が、化け物どもを、蹴散らそうと、爆撃を試みるも、ダメージが与えられない。




 化け物どもに、科学兵器は通用しないようだった、科学兵器どころか、殴っても、鉄パイプで叩いても、全く、攻撃が、与えられていないようであった。




 不死身で無敵じゃあないか。


 

 体中に目がついている。


 筋肉質で、美しい肉体。


 3mはある、蛇の身体、にょろにょろとしている。


 顔をみると、美しい女で、黒髪ロングである。


 5mはある、長い腕が、特徴的だ。


 


 肩にロケットランチャーを担いでいる。



 ひょっこりと、地面から、顔を出している。




 「やあ。こんにちは。」



 

  化け物は満面の笑みで挨拶をすると、




 民家を目掛けて、ロケランを撃ちまくった。




 バン、バン、バン、バコーン!!!ドッカーン。




 「いえい。」



 

 化け物は舌を出して、ウィンクをして、笑った。




 「えぇ…、」 

 僕は絶句した。




 家の中には、人が住んでいたことであろう。




 ロケランをみるあたり、科学兵器も所持しているようだ。


 進んだ文明から攻めてきたのかも知れない。




 そうだ―、




 家族は無事だろうか。




 婚約者で、12月に結婚予定の杏桜衣あおいは無事だろうか。




 お母さん、お父さん、おじいさん、おばあさん、妹、弟、姉。




 実家から2kmほど離れた、家賃18万の一軒家に杏桜衣と二人で住んでいる。



 

 今年で、24になる、社会人2年目だ。




 仕事は、システムエンジニア、いわゆるプログラマーの上位職みたいなものだ。




 普段の仕事は退屈でつまらない。



 2041年、現在、誰でもできる仕事は、殆どが機械に代替えされた。




 実家は、戸建てで、おじいさんが3000万で購入したものである。




 結構な豪邸だった。




 仕事で、家を空けていた。




 朝7時に家を出て、都心から10㎞ほどの所にある仕事場のビルを目指して電車に揺られていた。




 電車から降り、オフィスへ向かう途中に、化け物どもに遭遇したのであった。





 僕以外の人間は誰も化け物の姿はみえていない様子であった、ただならぬ雰囲気だけは感じ、周りの人たちも震えているのはわかった。




 人が食べられたり、建物が爆発するのだから、みえているより、おそろしい事かも知れなかった。




 はやく、家に帰って、家族の安否を確認したい。




 スマホを取り出し、ネットで、確認すると、世界中で同様の事件が起き、混乱を極めている様子であった。




 今日は、2041年、9月5日、木曜日。




 時刻は、午前9時を回ろうとしている。




 世界が、おかしくなりはじめたのは、一カ月ほど前の8月5日、ローレシア国の大統領、アングレイ・ブレイクが、気に入らない国々に核兵器を撃ちまくってからだ。




 ブレイクは、核兵器おじいさん、として、国際社会から強く非難、経済制裁をされ、80億の賞金首になった。




 9月1日には、空に奇妙な円盤が出始めた。




 円盤は見える人と見えない人がいるらしかった。




 見える人の方が圧倒的に少数であったため、相手にされなかったが、次々に人が謎の死を遂げたり、建物が爆発したりするものなので、愈々、世界は混乱し始めた。




 今日、遂に、僕は、化け物に遭遇してしまったのだ。




 僕は隠れていた、ビルの近くの三階建ての建物の、倉庫の影から出て、家を目指して歩き出した。




 人通りの少ない、森を抜ければ、かなり遠回りにはなるが、郊外に出れるはずだ。




 仕事場から家までは、15kmほど。




 森を歩き続けた。




 歩き続けて、足がパンパンになった。



 虫に刺されたり、ぬかるみに足を取られたりもした、オオスズメバチが生息しているし、マダニだっているので、変な虫に刺されないか、不安だった。




 動物の鳴き声がして、コワかった。




 森では、もちろん、猪も熊だって出るのだ。

 



 森を抜けると、道路に出た。




 「え。オワッた、死んだわ、僕。」




 道路には、化け物どもが、溢れかえっていた。




 埋め尽くされていた。




 車に乗っていたであろう、人達は食われていた。




 車は破壊されたものや、爆発して燃え盛っているもので、溢れかえり、渋滞が起こっている。




 デュラハンの着ていそうな、漆黒の鎧を身に纏い、長い2mほどの黒い槍を右手に持った、下半身が馬で、上半身が人間の、ケンタウロスのような半身半獣の化け物がいた。




僕に気がついて、にっこり、微笑んだ、厭な笑みだった。




 「やあ、君、かわいいね。美味しそうな、男だね。」

 化け物は、厭に、二チャついて、舌をなぶった。




 助けてくれ。




 心の中で叫んだ。




 泣いちゃいそうだ。


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