転生したら貴族家の長男だった!? スキル「吸収」と「鑑定」で成り上がる
ショー
転生編
第1話 転生する!?
感想とか誤字などあればどしどしお願いします!!!
面白ければ評価もお願いします。
では、本編スタートです。
◆◆◆◆◆◆◆◆
「お~い。お前、仕事終わったか?」
定時を1時間ほど過ぎた頃、仕事場の同僚に声を掛けられた。こいつは仕事が出来る上に気配りも出来る俺がいる部署の人気者だ。
「いや、まだ終わってない。先に帰ってくれ」
「そうなのか...... じゃあ先に失礼するぞ」
「あぁ... お疲れ様」
仕事が終わってないのはいつもの事だった。大した努力もせずここまでやってきたのだから.......
◆
仕事が終わったのは午後9時を回った頃。
「はぁ... やっと終わったか。帰るかぁ」
誰にも聞かれないだろう独り言を呟き、荷物をまとめ会社を出る。
今日もこんな時間までかかってしまった。
何をやってもうまくいかず、こんな人生をまだまだ続けるのかと思うと、目眩がしそうだ。
そんな時だった。
空が光った。そんな気がした...
バンッッッッッッッッッッ――――――――
この音に意識を向けることも出来ず、意識を失った。
◆
目を覚ますと、そこにはただただ白い空間が広がっていた。まるで地球ではないかのような錯覚を抱いた。
確か自分は意識を失ったはずだが......
前から男性が向かってくる。
弥生時代のような古めかしい衣服を身に纏っており、皺の入った顔に白髪。見るからにお爺さんだ。
しかし、そのなりの割にはどこか神々しく感じる。
白い空間にお爺さんと二人きり。意味が分からない......
「ここはどこですか?」
「死後の世界じゃ」
お爺さんから返ってきた言葉は荒唐無稽なものだった。
だが不思議と胸にストンと落ちた。自分は死んでしまったのだと.......
「儂が少し癇癪を起こしてしまっての。うっかりお主の世界に雷を落としてしもうたのじゃ。申し訳ないのう...」
癇癪を起こしただけで人を殺すなと思ったが、口には出さない。このままあの世界にいても良い生活はできなかっただろうから感謝しているくらいだ。
それに神様もどこか申し訳なさそうに腰を曲げているしな...... 怒るに怒れない。
「そうならば良かったのじゃ」
このお爺さん、今思考を読みとっていなかったか...?
「そうじゃ。神なら思考を読むぐらい簡単にできるんじゃ」
「は、はぁ...」
「お主がここに留まれる時間も短いから、ここに呼んだ要件を手短に伝えようかの。お主には、謝罪の意味も込めて、異世界へ転生してもらおうと考えておるのじゃ。どうじゃ? 何か欲しいスキルも一つぐらいなら与えてやれるぞ?」
こちらを試すような視線を向けて問いかけてきた。
異世界転生。男なら誰しもが一度は夢見たことだろう。
だが、心配なのは俺が異世界へ行ったとして、生き残れるのかという事だ。異世界となると必ず連想されるのが魔物の存在。
それに、俺自身にも何かスキルが与えられるという事は、現地人にもスキルがある訳で、現代の日本よりかは物騒という事になる。そんな中で生きるのは簡単なことじゃない。
「確かにお主が考えていることも事実じゃ。だからこそお主自身に納得して決めて貰いたいのじゃよ。もし、お主が異世界転生しないと決断すれば、お主は、記憶を消去された状態で、もう一度地球で赤子として生まれ変わることになる。異世界に転生すれば今の記憶はそのままじゃ」
地球にもう一度転生すれば危険はないかもしれない。しかし、記憶を消去された状態で成長して出来上がるのは今と同じ冴えない自分だ。そんなの良いはずがない。
変わるなら今だ。
記憶を保持した状態で転生出来るだけで大きなアドバンテージだ。それに加え任意のスキルを与えられるのだから異世界であっても生きていける可能性は高い。
今なら頑張れる。今の自分と決別できる。そんな気がした...
「異世界、行きます。行かせてください」
決意を持って、神様に告げる。
「そうか...転生してくれるか。ではスキルはどうする?」
「【鑑定】でお願いします」
「ほう? そのようなスキルで良いのか?」
神様は目を細め、こちらを見ている。
このスキルでいい。いや、このスキルが良いのだ。
「いいんです」
「そうか。では、このスキルで転生させるぞ。転生先でステータス、と念じればお主のステータスやスキルの詳細が見られるからの」
「分かりました。では、ありがとうございました!!! 神様」
神様は頷くと、手をかざし、俺は意識を失った。
◆◆◆◆◆◆◆◆
「【鑑定】のスキルだけではきつそうじゃのう。もう一つ何かつけておくかの。お主には自由に生きて貰いたいからの。儂が送る最後の転生者じゃしな」
神様は気まぐれで新しいスキルを追加した。しかし、このスキルは世界を変えられる程の力があるスキルであった......
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