第11話 四大戦争 始動!

「のぶっなが様・・・来てくれたのですっね・・・」




「森っ!大丈夫か!?」


今回森を失ったらこれから相当厳しいぞ。




「あーあ援軍来ちゃった・・・義輝しょーぐん。」




なっ!?義輝将軍とは・・・『室町幕府13代将軍 足利義輝』のことか??


もしかしてこの戦・・・幕府も参加しているのか?




「君が信長?」




足利義輝が話しかけてきた・・・


将軍だから絶対敬語の方が良いよな。




「はっ。将軍様、この私が織田信長と申します。」




「そうか。信長!礼儀正しくて良いが、申し訳ない。お前はこの私がここで殺す。なんたってこの連合軍が信仰する『神』の命令なのだ。」




「その神とは誰か教えて頂きませんか?」




「教えるわけないでしょうが!私の剣の腕はもう聞いているでしょうが抜群です。あなたが勝てるほど私は弱くありませぬよ。」




「そうですね、あなたの剣の腕は聞いたことがあります。ですが私の事をなめられては困る。私は『海道一の弓取り』から剣術を学びそれを習得しました。」




「謙信!『海道一の弓取り』とは誰でしたっけ?」




なぜ忘れているんだ!




「しょーぐん、あの弱かった今川の事だよ~!」




「あーあの方ですか、この『連合軍最弱』の人でしたか。信長ぁっ!あいつに勝ったぐらいで調子に乗るなっっぁ!!!」




急に将軍の人格変わったんだけど・・・こわ。最初は穏やかな感じだったけどめっちゃ怖くなったんだけど。




「のぶなっがぁ様」




「あっ!森!大丈夫だったか!?」




「いえ、私はもうじき死ぬでしょう。」




「えっ!?今すぐ森を那古野に連れて帰れ!!!」




「はっ」




「いやっちょっと待ってください。信長様・・・死ぬ前にもう少しあなたと話したい。」




「なんだっ!なんでも言っていいぞ。」




大丈夫か・・・森・・・




「私の妻 えいは今、子を身ごもっています。そこで信長様に生まれてくる子の名前をつけて頂きたいのです。まずは幼名と本名両方決めて頂きたいです。」




「なっ!なぜこの俺にそんな大役を任せるんだ!?」




「ふっ。それはあなたが将来この大きい日本をまとめ上げる武士となると私が信じているからです。約束してください。信長様!私の子供を率いてこの大きい日本をまとめ上げると。」




涙が止まらない・・・




「わかった。森っ!約束しよう!!今ここで幼名と本名を決めよう!」




勿論決めてある。




「あっありがたき幸せ。」




「幼名は森蘭丸だ。」




「良き名ですなっっ・・・」




「本名は森成利だ。」




「どうだ!?」




「素晴らしきお名前でございます。最期死ぬ間際に子どもの名前が知れてよかったです。では、成利と妻のえいを頼みますぞ。信長様。」




「あぁ約束するぞ。森、成利を我が織田家の勢力が大きくなったら大大名にしてやる。」




「ふふ、ありがたき幸せ。では殿もう逝かなければならないようです。一緒に戦ってくれてありがとう。必ず上杉、武田、斎藤、室町幕府を滅ぼし天下統一を達成してくだされ。」




「もちろんだ。また天国でな。」




くそっ。俺が斎藤に油断したせいで森が死んだ・・・


絶対に森の仇を討ってやる。絶対に殺す。




「将軍さん、上杉、2対2で戦うのはどうだ?」




「ほほう、いいでしょう。では私たちはこの上杉謙信と足利義輝将軍とで戦いましょう。」




「じゃあこっちはこの俺と、木下藤吉郎で戦う。」




「なっ!信長様!」




「いいだろ?藤吉郎!お前の腕は一人前だ。」




「では321の合図で戦いを始めるか。」




「はいっ良いですよ。」




「3」




「2」




「1」




スタートだ!


俺はまず上杉を狙うか。


とりあえず相手の実力がどの程度か確認しよう。




『秒速殺傷』




んっこれが上杉の技か・・・




「痛っっっ!!!!」


首に少し傷を入れられた。全く見えなかった。どうやって切ったのか。


じゃあこちらからも攻めるか。




『不撓不屈ふとうふうつ』




「ほほう、信長さんの技はそんな感じかー。正直余裕。君の戦い方なんか下手だね。」




「くそっ。森の仇だっっっ!!!!」




「よしっっ!!!!」




腹に少し傷を入れることに成功した・・・




「やられたらやり返す。『秒速殺傷』」




「痛いな。だが死にそうではない。」


分かったぞ。もしかしてこの技一発では殺せないのではないか?


ほぼ技を発動したら確実に傷を入れることはできるが一発で殺すことはできなさそうだ。




斬られる限度を5回とするか。これは5回斬られたら死ぬという事だ。


今2回斬られているから残り三回だ。このうちに俺が不撓不屈の一発超必殺で殺せばいいか。




よし目安がついた。首を狙うしかない。瞬間移動で首まで近づいて不撓不屈で殺そう。




『瞬間移動』




「なっ!!」




よし首まで来たぞ・・・




『不撓不屈』




「もらったぁぁぁ!!!!」




「残念っ。殺せてないよ~!信長ぁぁ君って面白いタイプの人間だね。」




「はっ!?」




「君少し面白いから我が上杉家の家臣にならない?」




「ならないに決まってるだろ。」




「ふぅーそうか。家臣になったら尾張の領土は半分貰うけどその代わりに斎藤を殺すのを手伝って美濃の三分の一あげるよ?活躍次第ではもっと与えてやってもいい。」




「断るに決まってるだろ。『疾風迅雷』」




「はっはやすぎる!?なんだ信長その技は!!!」




「新しい技に決まっているだろ。なんか急に力がみなぎってこの言葉が浮かんできた。」






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