機械仕掛けのコウノトリ 5

 私たちにとって、種の保存という本能ですら、もはや政府の管理下に置かれている。


それはある意味、理性的な種の保存であり、もっと極端なことを言えば、種の選別に近いことだ。


とは言っても、政府もそこまで非情ではない。


一定の学力、肉体的才能、経済力、それらによってはじき出される将来の可能性が国に対して重荷となるほどでなければ許可は降りる。


もっと簡単に言って終えば、自動車免許を取ることと同じくらいに許可は簡単に降りるということだ。


それはまた同じように一五歳を越えればいつでも受験が可能であり、これは男も同様のことだ。

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