第4話 本を読もう

 イリアから渡された小冊子のタイトルは、

『オークでもわかるダンジョン管理入門』

『初めてのエルロイ大迷宮』

完全な初心者向けの本だね。

まぁ、ダンジョンマスターの仕事なんて何も知らないし、ちょうどいいかも。

部屋で読もう。


 先ほど案内してもらったダンジョンマスター用の部屋に到着。

中に入ってみると、広い!

入ってすぐが応接室になっており、奥にはキッチン、風呂、トイレ、書斎、寝室と一通りそろっていた。

まぁダンジョンで一番偉い人の部屋なんだし、こんなもんかと納得しながら書斎に入り、読者スタート。


『オークでもわかるダンジョン管理入門』

内容は至って簡単。最低限のルールが書いてあるだけでした。

 要約すると、

●魔族は直接、人間を攻撃してはならない。戦闘はすべてモンスターに任せること。

●モンスターの数は適正範囲を維持する。多過ぎても、少な過ぎてもダメ。

●ダンジョンの外からモンスターを持ち込んではいけない。

●勇者が来る時は、宝箱、トラップなどすべて作動するようにしなければならない。

●各フロアのルートは定期的に変更しなければならない。フロアのルート変更はダンジョンマスターおよびサブマスターにしかできない。

●適時トラップや宝箱は補充、更新を行う。


 確かに簡単だった。このルールを決めたのは現在の魔王様の祖先にあたる大魔王様らしい。だから、今の魔王様もルールを変更することができないらしい。ルールの意図はよくわからない。

各フロアの特徴が書いてあった。

地上

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