設定資料集 元・魔王軍の竜騎士が経営する猟兵団。

よしふみ

登場人物紹介その1 ソルジェ・ストラウス


※『注意』、ネタバレなどを含みます。ご注意くださいッッッ!!!

※第一章『ストラウスの歌』をお読みいただいた後でお楽しみいただければ幸いでございます!!!




名前ソルジェ・ストラウス

年齢 26才

性別 男

種族 人間族


使命:祖国の復讐のためにファリス帝国を滅ぼす。祖国の復興。

職業:『パンジャール猟兵団』の団長、猟兵、竜騎士。

趣味:友人たちと酒を飲む。料理を作る。


好きなもの:竜。肉。酒。女。訓練。戦闘。強い戦士。高い場所。

嫌いなもの:帝国。帝国人。バルモア人。バルモア連邦。


将来の夢:ガルーナ王国の復興。



略歴

ガルーナ王国の竜騎士一族、ストラウス家に生まれる。

バルモア連邦によるガルーナ侵攻、ファリス帝国の裏切りで家族を失う。

ガルーナ崩壊後は反帝国ゲリラとして大陸各地を転戦。

傭兵ガルフ・コルテスと遭遇、『パンジャール猟兵団』にスカウトされる。

最強の傭兵集団を作ることが夢であるガルフと共に、猟兵たちを集めていく。

ガルフ・コルテスが死んだあと、『パンジャール猟兵団』の二代目団長として経営を継ぐ。



ソルジェの『世界観』

※作品世界の設定ではなく、ソルジェ個人に見えている世界のあり方、ソルジェにとっての世界の見え方としての『世界観』です※


人間族と亜人種のあいだにある人種差別を『おかしなもの』と考えています。全ての人種は共存することが自然であり正しいという認識です。

人種の共存がなされていた稀有な国、ガルーナで育ったことにより培われた考えです。エルフの薬屋やドワーフの鍛冶屋がいる街並みを正しいと信じています。

人種に囚われずに、誰もがありのままで生きていてもいい世界を求めて戦うことになります。


人種の共存は現実の世界においても理想ですが、実現は容易いものではありません。人間族第一主義のファリス帝国と政治的にも衝突することにもなります。

種族主義に則り、『人間族の利益を優先しないこと』は、人間族からすれば一種の裏切り者であるという見方をされることもあります。


『亜人種びいき』、『魔王』という悪口を言われてしまう原因ですが、ソルジェはそれを誇りとして受け止めています。



・性格変遷

少年時代は竜騎士に憧れる少年。

ガルーナ滅亡後は復讐の使命を背負い、各地を転戦、『死を恐れず、仲間も死のリスクがある作戦に導くことに疑問を抱かないマジメなゲリラ』。

猟兵になったあとはガルフの『教え』もあり、遊び心や穏やかさ、人間的な欲望を好む性格になっていく。


ソルジェ・ストラウス、彼が本編の主人公であり『元・魔王軍の竜騎士が経営する猟兵団。』は基本的にソルジェの視点で描かれた物語になります。



・外見

筋骨隆々の大男であり、赤い髪をした凶悪そうな顔面。生まれ持った目の色は青だが、戦場で敵に切り裂かれたため本来の左目は喪失している。老竜アーレスの魔力を継いだことにより、魔力で造られた眼球、『魔眼』を宿しています。現在の左目の色は金色。


普段は左目を保護するため、および変装のために『眼帯』をしています。


顔の作りは精悍で、獣らしさを感じさせる厳つい人物。犬歯が大きい。悪人面。


傲慢な肉食獣、魔王というような風貌。傭兵的な狡猾さを経験で得ているものの、本質は野蛮な人物であり見た目も立ち居振る舞いも動物的。



・ソルジェの装備

『竜太刀』

武器として使っているものは『竜太刀』。祖国ガルーナに伝わる製法で打たれた片刃の大型刀であり、老竜アーレスの形見でもある『角』が融かされた金属を使用しています。

一般的には両腕で使うサイズですが、怪力であるソルジェはそれを片腕一つで振り回すことを可能にしてしまいます。


『竜鱗の鎧』

竜太刀と同じく伝統の装備ですが、設計図をもとに名門刀鍛冶の一族、カルロ一族の『マシューズ・カルロ』が製造したものを着用。


頑健さと竜の上での動きやすさを確保するための、装備品として矛盾した哲学を体現しているという特殊な鎧です。カルロ一族の中でも変わり者な鍛冶師マシューズ・カルロだけが高いレベルで完成させました。

修繕するのにも高度な技量を鍛冶屋に要求して来る品です。


『竜爪の籠手』

『風』の魔力を注ぐことで可動して、爪を生やす籠手です。防具でもあり接近戦用の武器。製作者はマシューズ・カルロの叔父である『奇剣打ち』グリエリ・カルロが製造。




・ソルジェの性格

『好戦的』

好戦的な性格であり、死をさほど恐れていません。過剰なまでの勇敢さがある一方で、猟兵として過ごした経験から狡猾な戦闘も行えます。

勇敢さや賢さや力を信じ、臆病さを嫌う。


戦闘で一般人が感じる恐怖や葛藤は抱きません。戦士や戦闘とは、そんなものだという確固たる認識があるため。『戦場で死んで歌になりなさい』という母親からの教えを体現しようとするような人物です。


『低知性』

知性が低いです。ガルーナ王国の貴族の一員であるものの、ストラウス家の四男として教育面では雑に育てられた結果です。


跡取りでもないため、よく言えば自由に、悪く言えばそれほど知的な教育を受けさせる価値が無いと判断されて育てられました。


ガルーナが存続してれば、ストラウス家を継ぐこともなく、一竜騎士として祖国の軍事力を担うだけの立場でした。四男ということで婚約者探しも後回しにされていたため、物語開始当時は恋人も婚約者もいません。

マジメに竜騎士になるための訓練を続けていました。



『戦士としての考え方』

判断力と洞察力は高いです。経験などを頼ることにより、少な目の知識量をカバーしています。洞察力は人一倍以上に優れているため、低い知性を補うことも可能。敵の考えていることは、およそ見抜けてしまうほどには『戦いの達人』になります。知力で負けても駆け引きで誤魔化せます!



『教養』

歴史、数学、物理学はそれなりに理解しています。劇中の世界観においては、高度ではないもののそれなりの教育を受けさせられた結果。ストラウス家は一応、貴族なのです。


芸術に対しては、それほど興味がありません。

食事マナーなどはガルーナが野蛮な王国であったため、さほど洗練されてはいません。ソルジェもガサツな食べ方をします。ただし、食事そのものは好きである。料理人の腕前、味については高く評価し尊敬を抱きます。技巧・技術の一般をソルジェは好むため、経験を積めば芸術も愛するようになるかもしれません。


物語の進展により、錬金術や歴史書などを周囲から読まされることになり、知識量も日々、微増していきます。



『家族想い』

妹セシルを失ったこと、帝国貴族に嫁いだ姉を除き一族郎党、全員が死亡しています。そのため『家族』に対する執着も強い。自分が守るべき存在であった妹セシルを守れなかったことは、永遠に心の傷として残り続けていくことになります。


猟兵ミアを『妹』として扱うのは、代償的な行動です。当初は『セシルの代わり』でしたが、長く行動を共にすることでミアも『本当の妹』として認識していきました。



『スケベ』

性欲が強い傾向があります。

人生において最大の目的ではないものの、愛欲には弱さがあります。

女性関係か改善されることにより衝動が改善されていきます……序盤のソルジェはスケベさが目立ちますが、徐々にちゃんとした人物になっていくんです!!




『酒好き』

飲酒を好みます。師匠とも言えるガルフ・コルテスから覚えさせられました。ガルフと出会うまでは節制が効いていて、とてもマジメな反帝国ゲリラでしたが、遊び心を覚えることで社交性と、本来の明るい性格が強くなっていきます。

酒を飲んで友人たちと騒ぐことを好む、フツーのお兄さんでもあります。




・ソルジェの人間関係

『ストラウス家』

父親 ケイン・ストラウス

『翼将』の異名を持つ竜騎士であり、ストラウス家の当主であった人物です。厳格さはそれなりにあったが、家族サービスを忘れない人物でした。竜の背に乗せて、ソルジェを含めて家族旅行もしていたりします。


戦場では勇猛果敢な人物、ソルジェ同様に死を恐れない。ストラウス家の男はその戦士的な価値観を標準搭載です。バルモア連邦との戦で死亡。



母親

『戦場で死んで歌になりなさい』と息子に言い聞かせて育てた女傑です。ガルーナの敵国でもあるバルモア連邦出身。若いころは高度な魔術師でした。ケイン・ストラウスに見初められ結婚。


ケイン・ストラウスに誘拐されたとソルジェは認識していますが、母親が照れ隠しのためについた嘘です。実際は異なるエピソードを持っています。夫とのあいだに四男二女をもうけた。



姉 マーリア・アンジュー

ケイン・ストラウスの長子。高い戦闘能力と狡猾な知性を持つ。魔術も剣術もストラウス家の伝えた竜騎士の知識も豊富に継承する天才です。

初子であるため両親から最も期待され、愛されて高度な教育を受けた人物。


ファリス帝国の貴族に嫁いでいるため、ソルジェとは政治上の敵対関係にあります。彼女はソルジェを愚弟と呼んでいます。


弟であったとしても敵対していれば、ためらわず殺そうとする人物。弟が嫌いというわけではなく、すでにアンジュー家の一員であるという認識のためです。彼女も家族を第一に行動する人物であり、家族の敵と言えるソルジェは抹殺の対象となっています。


ソルジェが最も苦手とする人物で、本能的に最も恐れている人物。本編に出て来るのはかなり後になります……っ。



甥 アシュレイ・アンジュー

マーリアの長男。「叔父上から『竜太刀』を奪いたい」と願っている少年。顔も良く、性格も明るい自信家です。戦闘に関する能力も天才的に高い。ストラウス家の武術、帝国式の武術を使いこなす。



三人の兄

ケイン・ストラウスの息子であり、ソルジェの三人の兄たち。

長男はマジメであり、期待を注がれ高度な教育を受けさせられる。リーダーシップを持っていました。几帳面な人物であり努力家。竜騎士としての才能は上の下。


次男、乱暴者のバカ。竜騎士としての才能は上の中


三男、明るいバカ。竜騎士としての才能は上の上


三人の兄たちに追いつこうと幼いソルジェは挑み続けましたが、年齢差のせいで敵うはずもありませんでした。とはいえ、それもまた訓練となって成長を促しています。

三人の兄たちの認識では、ソルジェは自分たちの誰よりも強くなりそう、という劣等感を抱かせる存在でもありました。そのため過度に稽古をつけたり、いじめたりするような特訓をさせていましたが、結果としてソルジェの才能を磨きました。

三人ともバルモア連邦のガルーナ王国侵攻で死亡。



祖父

物語が始まるより以前に死亡。スケルトンの群れと相打ちになった。厳格な騎士であり、息子を厳しく育てた。息子ケインが厳格さを持ちつつも、家族に甘さを抱いたのは苛烈な教育を受けた反動でもある。


祖母

やさしさを持っていた人物。ケインを多少甘やかしてもいた。家族想いの人物に息子が育ったのは彼女の影響。




アーレス

『竜騎士姫』に仕えた古い竜です。竜は強さを尊ぶ生物であり、群れが弱体化することを嫌います。

群れの個体が『弱くなった』と判断すると、『耐久卵』から他の竜を淘汰する個体が生まれて来る。アーレスはその個体になります。


他の『弱い竜』を全て排除して、『強い竜』である自分の子孫で群れを再形成する役割を持つ……『耐久卵の仔/グレートドラゴン』は上記の役割を持つため、他の竜よりも強く、残忍かつ好戦的な性格に生まれてきます。


アーレスもそんな竜でしたが、生まれたときに他の竜を守ろうとした当時の竜騎士たちに拘束されていました。『竜騎士姫』と呼ばれる人物が解放し、騎乗しています。

『竜騎士姫』は異界からの侵略神と交戦し、呪いを受けて存在していた事実ごと消えかけています。そのため名前もこの世界に残っていません。


アーレスが紳士的であり女性に甘いのは、『竜騎士姫』の影響です。ソルジェたちストラウス家の人々には彼女の血が受け継がれているため忠誠を尽くす理由の一つとなっています。


ストラウス家の竜騎士としての知識を伝える生き字引であり、ソルジェの教育係でした。武術以外にも多くのことを幼いソルジェに教えようとしていましたが、赤毛のバカはそれを理解しきることはありあませんでした。


ソルジェはアーレスの教育をときたま思い出し、その重要性を再発見することも多くあります。


アーレスが最も長い時間教育をした竜騎士はソルジェであるが、最も多くの知識を継承した対象はマーリア・アンジューになります。マーリアは竜騎士の知識ではソルジェよりも上であり、より正式なストラウス家の伝統を継いだ人物になります。


アーレスは序章にて脂肪。死後、ソルジェに「裏切り者のファリス帝国を滅ぼせ」という約束を遺しました。ソルジェはその大きすぎる約束を果たすため、死ぬこともできずに世界をさまようことになりました。


竜太刀にはアーレスの角が融けています。




・ゼファー

アーレスの孫にあたる『耐久卵の仔/グレートドラゴン』の一匹です。ガルーナと共に竜が全滅していたため、数年のあいだ地中にて過ごしたのちに孵化しました。単独で周辺の森で暮らし、縄張りを形成。


竜として極めて傲慢かつ純粋に成長。自分以外は取るに足らないエサとしか考えていませんでしたが、ソルジェに倒されて軍門に下る。


竜太刀から本能的に懐かしさを覚えるにおいと、ソルジェの左の眼に愛着を覚え、『ドージェ/父親』とソルジェを呼び、以後は慕うようになります。


ソルジェと共にいたリエルを『マージェ/母親』として呼び、二人を中心に猟兵に懐きました。

懐く基準は、ソルジェの家族だから……そして、強いからです。竜は『強さ』に本能的な魅力を覚えてしまいます。竜にとって『強さ』以外のことは、あまり大きな価値を持たないことです。


とはいえ、ソルジェたちには純粋で幼い態度で接し、子供のように甘えてくれる可愛い存在です。


ゼファーの外見は、いわゆるワイバーン。飛竜です。前脚はなく翼です。ドラッグ・オン・ドラグーンのドラゴンたちのような形。

背中には鎧と一体化した座席を背負わせています。




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