DATE

Nothing:episode 0. DATE

「デートしよ?」

「でーと??」

 首を傾げて、確か日付って意味じゃなかったっけか…?

 意味を検索しようかと思い、近くに置いてあったスマホを取ろうと思ったんだが…。

須見すみ、酷くない…?」

「何が…?」

「調べようとしたでしょ?」

 と言って、俺のスマホを奪い取って俺の上に乗っかる。

「見た目、女子ではないよな…」

「須見も、でしょ…?」

 華奢なカラダではあるが、重い…。退け。と肘を突き出し、退くように促す。が、退く気はないらしい…。

「お互い、女子ではないよな」

「確認する…?」

 いえ、結構です。先程から確認は出来てます。と言いたげに、首を横に振った。

加登かど、どこに行きたいの…?」

 少し離れるように、俯いて言った…。

「そうだねぇ…」

 そう言いながら俺に近付き、

みおと一緒なら、どこでもいいよ…」

 俺の耳元で囁いて、キュンとなってしまった…。俺がお前の声が好きだって知っててそういうことするのは、ズルい…。

「じゃあ、斗亜とあが…」

「俺が…?」

 この笑顔に、更にキュンとしてしまっている俺はどうかしている…。

「好きなカレーでも、食いに行くか…」

 さてと、起きよう…。斗亜の気が抜けた今がチャンスとばかりに、素早く起き上がった。

「俺が好きなのは、オムライスだって」

 その膨れた面を見るのも、嫌いじゃない…。

「じゃあ、間を取って…オムカレーライスがあるお店だな…」

「何、それ…」

 そして、また屈託なく笑う斗亜に、微笑んで、

「行こう」

「うんっ」

 繋いだ手は、そのままで。

 今日は、デートだから…。

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DATE @tamaki_1130_2020

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