夏休み編

第4話 科学館デート

今日は朝早く起きてしまった。なぜなら、紗奈先輩と2人きりで出掛けるからだ。

今日は、午前10時集合だったが、9時にはもう集合場所についてしまった。

しかも紗奈先輩も僕が着いてから5分後に着いていた。

「亜矢理君今日早いじゃんどうしたの?」

「緊張しちゃって」

こんな会話をしながら紗奈先輩は切符を買いに行った。

そして電車に乗った。

駅のホームはそこそこの大きさがあり、電車の中は半分くらい席が埋まっていた。

 僕は、紗奈先輩の隣の席に座るために、2席横に空いている席を探した。そして、そこで、2人隣に座った。席に座ると、紗奈先輩が、僕の肩に手を置いた。

正直恥ずかしかったが、僕は何も言えなかった。

ふと紗奈先輩の服を見ると、今日は、ボーイッシュな服装だった。

一駅前で紗奈先輩は寝てしまった。

僕は慌てて紗奈先輩を起こした。

紗奈先輩は起きた後こちらを振り向くと、顔を真っ赤にした。そして、二人の鼓動が早くなっているのが分かった。

 駅を降りてから科学館に向かうまでの間に、紗奈先輩にどのように呼んでほしいか聞かれた。

「そういえば、亜矢理君はどんなふうに呼んでほしい?」

「う~ん、あやちゃんかな。あと、紗奈先輩はどんな名前で呼んでほしい?」

「私は、紗奈ちゃんとかかな~でもあやちゃんの呼びやすい呼び方でいいよ」

「うん分かった、これから紗奈ちゃんって呼ぶね」

正直先輩にこんな感じで接してもよいかわからなかったが、紗奈先輩の表情を見ると、これでいいのかなという感じだった。

 そうこうしている間に科学館に着いた。

科学館につくと、まずはチケットを買いに行った。

運がいいことにプラネタリウムのチケットが取れた。

そのチケットは、1時間後のチケットだったので、それまでの間は展示室を見に行くことにした。

展示室を見に行っている間は、僕は紗奈先輩とずっと腕を組んでいた。

「あやちゃん、もうそろそろプラネタリウムのとこに行こう」

「うん分かった」

少し早めに行くことにした。

プラネタリウムの近くの待合場所的な所に着くと、10分ほど待って、僕たちが入る番が来た。

「あやちゃん、今までにプラネタリウム見たことある?」

「小さいときに1回だけあるよ」

「そうなんだ。そういえば私、彼氏とプラネタリウムデートしてみたかったんだ」

こんなことを話しながら、半球のドームの中で2人隣の席で座った。

ドームの中が暗くなると、間もなくきれいなたくさんの星が、映し出された。

その風景は、小さいときに行った時よりもはるかにきれいに見えた。

プラネタリウムの上映が終わると、お腹がすいてきたので、科学館の中の飲食店で、二人で焼きそばを食べた。

その焼きそばも今までよりもおいしかった。

昼ご飯を食べてからは、もう一度展示室を見に行った。

展示室をすべて見終わると、紗奈先輩が「プリクラ撮ろう」と言ったので、僕は「うん」と答えた。

プリクラを撮っている間に紗奈先輩が僕にバックハグをしてきた。

その瞬間僕はすごくうれしかった。

 帰りはの電車の中では、何もしゃべらなかったが、手はつないでいた。

家に帰ると、紗奈先輩からメッセージが来た。

そして、紗奈先輩と来週遊ぶことにした。

明日は、部活があるので、今日はもう寝ることにした。

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