エピローグ

 南の貴族の壊滅と南を牛耳る辺境伯の引退。

 それは世界に大きな衝撃を走らせた。

 そして、その二つのニュース以上に世界を驚愕させたのが生徒主導による南の領地の統治である。

 生徒会を旗印として、投獄もしくは処刑された大人の代わりに今までその領地を統治してきた家の息子、娘たちが協力して統治を行うこととなったのだ。

 未成年による領地の運営。

 その体制に世界すべてが驚愕し、今後の動向に注目が寄せられることになる。

 

 今回の一件は何から何までとある少年の策略通りに進むこととなった。

 他の貴族たちの傀儡となっているヘタレな国王陛下を利用して、南の貴族の叛意をリークし依頼が自分の元へと来るように誘導。

 そして、南の貴族全体を揺らす。

 そこで動くと予想出来る辺境伯の心を折らせ、辺境伯としての仕事ができないまでに追い込む。

 それを契機として上位の王侯貴族共を動かし、南の貴族を壊滅させる。

 最後に辺境伯の地位を生徒会長へと移譲させるように促し、生徒会主導で南の領地を運営出来るように動かして終了。

 ことはすべて少年の思うがままに動いていった。


 彼の手の元へと落ちた南の領地。

 これを契機に少年の、とある一族の毒はゆっくりと蔓延していくことになる。

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