第23話
「んー、これはちょっと難しくないか?私でも手こずったんだが……」
「ん?別に良くないか?それだけじゃなくて、お前でも出来ない問題も作るつもりだけど」
「……え?それは誰が解けるんだ?」
「何故解かせる必要があるんだ?」
「え……?だってテストだぞ?」
「……別にその人がどこまで出来るかどうかを確認するものではなくて、その人の限界を知るためのテストだぞ?満点取られてたらその人の限界がわからないじゃないか。お前よりも機転が優れている人がいたらどうするんだ?」
「なるほど。確かにそうだな……。確かにな。私はいつも通り学校のテストを作っている感覚でやってしまっていた」
……え?こいつ学校のテスト作っているの?……確か授業もやっているんだったよな?もうこいつ生徒じゃなくて先生では?
僕と生徒会長は他の生徒会メンバーが帰った後、機転を図るためのテストをせっせと作っていた。
テストづくりはかなり難しかった。ちょうどよいレベルの問題を作るのが大変なのだ。
四苦八苦しながらも僕と生徒会長は協力してテスト作りを進めていく。
「あー!!!終わった」
それからしばらく。
ようやくテストを作り終えた。
「……かなり問題数が多くなったな。これを全部やらせるのは面倒じゃないか?」
「確かにそうかもしれないわね……」
出来たテストの問題数は全部で500問。普通に考えて多すぎる。
「初心者用。中級者用。上級者用。超級者用に分けた方が良いかもしれないわね……」
「そうだな」
……超級者?え?何それ。初めて聞いたんだけど?その言葉。
僕は生徒会長の言葉に首を傾げながらも同意する。
「じゃあ……
「そんなの後で良くないかしら?」
「あ?」
僕は生徒会長の言葉に首を傾げる。
え?職務怠慢?僕を巻き込んでおいて?え?何こいつ……。
「シない?」
生徒会長は立ち上がり、スカートをたくし上げる。
既に生徒会長のパンツにはシミがついていた。
「却下だ」
「えぇ!?」
普通に生徒会長の申し出を断った僕に、生徒会長
「仕事は早急に終わらせるものだ。後回しなどありえん」
「えぇ!?真面目か!?ここで真面目を出してくる!?」
「……僕は暗殺者だぞ。仕事が最優先に決まっているだろう」
仕事。
この一言は暗殺者と日本人にとても重たいのだ。
「あ、そういう……」
僕の言葉に生徒会長は納得したように頷いた。
「じゃあさっさと終わらせてするわよ!」
「あぁ、そうしようか」
僕はヤるき満々になった生徒会長の言葉に頷いた。
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