【12】

大阪の自分の通うことになった中学校の先には古墳もあって 歴史上のある人物の奉られているお墓ではないかということになっている。その人物の身につけてる物が当時の最上級の品らしく そう考えるとその人物は、ある歴史上における重要な位置をしめる、そのお方なのではなかろうかと。

自分の家から自転車に乗って、そんな歴史的雰囲気のぷんぷん漂う場所にある中学まで行って 転校初日 他のみんなは ちょうど全校集会のため体育館に行っていて 自分は何も聞いてなかったから 教室前の廊下で緊張しながら みんなの戻って来るのを待っていた。中学のまわりは自然の木々にあふれてて 緑の自然の風景の中で校舎がうすピンク色をしてるから 何かめっちゃきれいでかわいい印象を受けた。なんでピンク色なんだろう?って思ったけど 緑の中の ピンク色のかわいい草花の感じを校舎で表現してるのかな?と そんな風に思った。緑の木々の生い茂った周辺を自転車に乗って くねくね回っていきながら進んで行って到達する中学も面白いなと 思った。中1の時は 松山城のふもとの中学やったから 松山城に向かって登って通学していくうちに到達する中学で 中2の時は 沖縄の中学で 家が港のすぐ近くで 大きな船とかも見渡せる家を出て那覇の街をてくてく歩いて通学してた。だから大阪の中学も 中1や中2の時とはまた全然違う 歴史的な場所にある中学で 3つの中学とも それぞれ面白いところにある中学やなあと。

中学を3つも行くって たぶん めずらしいのかなあと思う。自分なんて学年ごとに違う中学に通ってるから。ほんま言うと 1つの中学に通って 勉強や部活をやって 友達や彼女をつくっていきたいんやけど。1つの同じ中学生活で。せっかく1年間行って 友達や好きな女子も出来ても 転校して離れてしまって また新しい中学で1から友達や好きな女子もつくっていかなあかんからなあ。友達や好きな女子と離れなければならないとこが転校生のつらいとこやなあ。新しい中学に行く時は 新しい出会いもあるかなあと期待を持って行けば良いんだけども。だから小学生の時には 中学を3つも行くとは思ってなかったなあ。今回の大阪の中学への転校では 祖父母が家の近所に中3になる子がいて その子と同じクラスにして下さいと学校に頼んでくれてたらしいから 家の近くの子も同じクラスにいるってことらしい。

廊下で待ってたら「何してんねんな!あんたも、はよ来なあかんやないの!」っていう大きな大阪弁の声とともに 担任の先生があわてて走って自分のことを呼びに来てくれた。

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