松山

松山市は坊っちゃんの舞台となった街だからか 転校生にもめっちゃ優しい感じした。教室の前で自己紹介してた時も 他のクラスの子らが どんな転校生が来たのか わいわいと廊下から のぞいて見に来てた。

学校から帰ってから お母さんと一緒に 松山の街を歩いて散策してみた。小学校の近くを歩いてたら 自分と同じくらいの女の子2人が自分を見て 嬉しそうに笑ってたから もしかしたら同じクラスの子なのかな?と思って お母さんに「向こうからは自分のこと わかっても 自分からは あの女の子たちのこと、わからないね」って言ったら 「今日来たばっかりだから、同じクラスのお友達の顔もまだ知らないもんね」って言われた。

次の日 学校に行ったら 昨日 街で出会った女の子2人が 同じクラスにいたから 嬉しくなって笑えた。自分のクラスは雪組で この小学校は 月組 雪組 花組の3クラスあった。先生は体育の好きそうな めっちゃスポーツマンな先生だ。いつでも どこでもバク転しちゃいそうだ。

街で会った女の子と すぐに仲良くなった。転校初日に 街で会って 2日目で もう仲良しになるなんて凄いな、松山の街って。2人の女の子のうちの1人の子が教室で「自分ら今日から兄弟姉妹になったみたいに 好きな名前で呼びあおう!」って言ってきたから 松山に来る前の 小3の時の友達の名前を使って それで呼んで!って答えた。その女の子がひとりっ子だから 兄弟姉妹が欲しかったのかな?って思った。ひとりっ子なのかどうか知らなかったけども。

その女の子には小4の前 自分が転校して来る前から 彼氏のような男の子が学校にいたような感じで なんとなく その男の子が 自分に対して 自分が転校して来たから その女の子の気持ちが離れてしまった...みたいに思ってるような感じを受けた。その男の子は自分より がっしりとして 親が会社かお店を経営してて そのあとを継ぐような雰囲気してて 確かに カッコいい男の子だった。自分は心の中で「自分は昔のこと何も知らなくて 女の子が自分に仲良くしてくれてるだけで...」って思ったら その男の子も「そりゃそうだ」と心の中で返して離れて行って いさぎよかったから 女の子が好きになりそうな しっかりした男の子だな と思った。その男の子の苗字も名前も どちらも めずらしい 由緒ある家のあととり息子のような感じだったから 小4ながらに 女の子も 結局は その男の子と結婚する運命なのでは...と思った。その男の子と結婚したら たぶん幸せになれるよって思った。自分より はるかに しっかりしたカッコ良い小4だと。

女の子は本名は違うけど「あい」と呼んでって言うから「あいちゃん」と呼ぶようになった。

その子は自分のことは結局 自分の苗字で「きむきむ」と呼ぶようになった。

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