そして、俺と伊織はまたみんなの輪の中に戻った。

「すごいな、廉！さすが『戦闘覚醒』！」

廉は戦闘の時に覚醒するので、『戦闘覚醒』と呼ばれている。

廉は、ふふんと鼻を鳴らす。

そして……

「当たり前だ」

と、廉がつぶやいた。

廉が喋ることなんて、本当に滅多にないこと。

相当嬉しかったんだろう。

廉の口角が少し上に上がる。

–––––廉の笑顔、初めてみた。

よかったな、廉。そして、ありがとう、廉！

俺は廉の頭をわしゃわしゃと撫でる。

廉は明らかに不機嫌そうな顔をしたが、廉はやめさせはせず、廉もやり返してきた。

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