マリンファイト・ボウバトル

ボウバトルが始まる。


「それでは、ボウバトルのカウントダウン開始!10!9!」


同じようにカウントダウンが始まる。


「5!4!3!2!1!ボウバトル、スタート!」


始まって、やっぱり狙われるのは今まで通り廉だ。

でも廉は戦闘の時だけ覚醒する。

だから廉は遠距離型弓を持って、狙いを定める。

そして一番選手が多いところの地面にうつ。

選手には誰にも当たっていないが、地面に当たった。

すると弓が爆発して、その半径5m以内にいた選手は全員脱落。


「おおーっ!」


あの弓、かなりレアなんだぜ。

とある激つよボスを倒せば手に入る。

でも『神の領域』は、実は全員レベル9999で、最高レベルなのだ。

だからあんなのも倒せる。

そしてそのまま廉は無言で二発目、三発目と打っていく。


「……!」


ビュンッ!


廉の横ギリギリを通り抜ける矢。

この矢を放ったのは。


「あっれぇ?外しちゃった?むむぅ」


なんて、能天気に話しているコイツだ。

コイツは『太陽の勇者』の弓矢ゆみや陽太ようた

『太陽の勇者』の弓担当。

気がつけば残りの選手は廉と陽太だけだ。


ヒュンッ、ヒュンッ。


どんどんと放たれる弓。

廉は華麗によけているが、キリがない。


(やばい。あの廉が負けるなんて………!)


廉は相当強い。

陽太はそこまで強くなかったはず。なのに、練習したのか?


「っ、!スゥー、はぁー」


あの廉が焦っている。そして廉は深呼吸を一つ。

そして、その目が、キラリーンと輝いた気がした。

廉は木の上に走って登ると木の上から飛び降りた。

当然陽太は狙いを定めている。

廉は陽太に向かって落ちていく。

陽太は、おそらくこれを外したら廉にやられる、最後の一矢を放った。


ヒュンッ


近くにいる分、命中率はかなり高い。

その矢は、廉に……当たった。

俺は思わず目をぎゅっとつぶる。


廉……廉!


ヒュンッ


「見事!ボウバトルの勝者は、廉選手だーっ!」


え?れ……ん?


「おめでとー!廉くん」


将生が廉を祝福する。


「な、何が……?」


すると伊織が、え?というような視線を送る。

そしてそそくさと俺を連れてその場を離れる。


「もしかして航?」

「うん……みてなかった」


俺が苦笑いすると、伊織がやれやれと肩をすくめる。


「じゃあ、俺が説明するね」


その後、伊織が説明してくれたことは、次の話で話そう。

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