ギルドメンバー

ピピピピピッ


「んー?うわあぁっ!」


ベッドからガバッと身を起こした。


「なんだ、夢か………」


さっきの夢、マジで焦った。

この世界が、あんなに荒れる夢。しかもシステムが故障したのか、普通の生活領域でもバトルができるようになっていた。

ピピピっとうるさい目覚まし時計をようやく止める。


俺、東雲しののめわたる

このバトル異世界ではギルド・『神の領域』に入っている。

担当は剣だ。


それにしても、さっきの夢、不吉。

なぜなら今日は、1月2日だからだ。

初夢は正夢になるっていうだろ?マジで怖い。

いや、そんなの嘘だ、信じない、信じない。


「おーい、航、なんかあった?叫び声聞こえたんだけど」

「き、気のせいだ、気のせい」

「そーおー?じゃあいいんだけど」


隣の部屋から声が聞こえる。

隣にいるのは、この世界では爆弾系の担当で、『神の領域』のメンバーの、騎士夜きしや伊織いおり

爆弾を投げたりする担当。回復も伊織だ。

人懐っこい性格だが、なんかたまに怖いんだよな。圧がすごいっていうか。


コンコン。


ドアがノックされた。


「どうぞ」

「うるさいぞ、航」

「あー、ごめん」

「なんかあった?」


そう言って部屋には入ってくるのは、『神の領域』のメンバー、水竜すいりゅう紫苑しおん神谷かみや一星いっせい

紫苑はそっけないタイプで、担当は槍だ。

一星は名字に『神』があるだけに、この世界で最強のプレイヤーだ。

担当はスナイパー。『絶対王者』だから、『絶対必中』な一星は有名だ。


「いや、何も。それより腹へった」

「あ、わかる」

「じゃあ下行くぞ」


俺と紫苑と一星は下に降りる。

この家はシェアハウスで、ギルドメンバーが使っている。

二階はメンバー各自の部屋なんだ。一階はキッチンとリビング。


「お、廉くんおはよう!」

「………」


下に行って先に座っていたのはまたもや『神の領域』のメンバーの、強河きょうかれん

紫苑よりもクールで、無口。

担当は弓。

でも戦闘では急に覚醒するから謎だ。


そして朝ごはんを食べていた時、遅れた人があくびをしながら階段を降りてくる。


「おー、遅れたくんおはよー」

「遅れたくんじゃないんだけどなー。まあ、おはよ」


そう言ってにかっと笑って手を出す人も『神の領域』のメンバーだ。

その名も桐生きりゅう将生まさき

明るく社交的な性格だ。

担当は銃。いろいろな銃を扱える銃の達人だ。


「じゃあ僕も朝ごはんたーべよっと」


そして将生も食べ始める。

以上、この俺・わたる伊織いおり紫苑しおん一星いっせいれん将生まさきがこの世界最強ギルドとも呼ばれる『神の領域』のメンバーだ。

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